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沈黙がいつの間にか会議全体の空気となる

ファシリテータは参加者に発言を促し、会議のゴールに向けて議論をコントロールし、良い会議となるように会議を活性化させる事が役割となります。

具体的には参加者全員が「ストレートに何でも話せる」状態を作り出すこと。社長や上司の発言の後は、空気を読んだ発言になる事もあります。そのすべてが悪いとは言いませんが、その場の空気に流されず、自分の考えや感じたことを「ストレート」に交換できる場にすることが大切です。

沈黙している人には発言を促し、感情的な発言や個人攻撃、またマイナス発言に対してはそれを戒め、理由を質し、できるだけ建設的な議論が行われるように導かなくてはなりません。

私もよく見かけるのですが、社長や上司が退席した後、また会議終了後のトイレや帰路において、会議の内容についてあれこれ口にする人は多い様です。

会議の中で言えば「意見」となっても、会議後に言うと「批判」や「愚痴」となります。ですから、ファシリテータは、会議の開始時に「会議の場で言う必要があることは全て言い、後からあれこれ言わない!」と宣言し、これをグランドルールにすると言うべきです。

人の習性かも知れませんが、腹の内をその場で言わずに、後から他の場所で言うことは誰にもあります。「遠慮」という人の美点かも知れませんが「会議においてはそれを許さない」という企業文化にしなくてはなりません。

「参加者を沈黙させないこと」これがファシリテータの大きな仕事です。

沈黙は「関わりたくない」「責任を取りたくない」「興味がない」そして「言っても仕方がない」といった意思表示です。

会議の雰囲気は、「沈黙する人」や「マイナス発言」に引きずられる傾向にあります。言いたいことがある人も「沈黙」や「マイナス発言」で生まれた場の空気に引きずられる事は良くあります。

それを避けるために、ファシリテータは会議開始時に「黙ったまま意思表示をしない人は参加資格が無い」「また意思表示をしない場合は、協議、決定事項を了承した、と見なす」ことを参加者に伝えます。

また、「考えや議決事項に反対する場合は、代替案の提示や了承しない根拠を必ず言う」という事も徹底させて下さい。

企業における会議は国会の野党発言のヤジであってはなりません。「反対するのであれば、必ず反対理由と代替え案の提示と引き換え」であるべきです。

衆知を集めることが会議です。

自分の意思や意見を口にしない人はその場に居なくても一緒です。「黙っているので了承と見なす」ことは独裁的かも知れませんが、何の意見も言わず、座っているだけの人は参画エネルギー0(ゼロ)です。その人の意思は尊重する必要は無いと思います。

まだ、反対をする人の方が参画エネルギーがあります。

以上

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