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【1537】 上司も部下ももっと我慢しろよ!~忍耐力の衰退がチームを崩す~

【1537】 上司も部下ももっと我慢しろよ!~忍耐力の衰退がチームを崩す~

 

今の時代は、チームで仕事をするのが当たり前になりました。

だからこそ求められるのは、互いの協調性です。

けれども、その協調性を支える「忍耐力」が、どんどん弱まっているように感じます。

上司は結果を急ぐあまり、厳しくすると部下はすぐに辞める。

上司も部下も、実は同じ穴のムジナです。

どちらも「我慢する力」が足りない。

昭和の時代、親からは「お金を貯めてから買いなさい」と教えられました。

今は手元にお金がなくても買えますし、気に入らなかったり飽きたら、すぐに売却できます。

ゲームも、負けが続けばリセット。

ラスボスに辿り着く前に、別のゲームに変えてしまう。

このように、便利になった分だけ、我慢する習慣が失われています。

この傾向は、単なる性格の話ではありません。

心理学の世界では、「ダニーデン研究(Dunedin Study)」と呼ばれる有名な長期追跡調査があります。

1972年にニュージーランドで生まれた約1,000人を、40年以上にわたって追跡した研究です。

この結果、幼少期に自制心が高かった子どもほど、

成人後に健康・収入・人間関係の面で安定していることが分かりました。

逆に、自制心の低かった子どもは、肥満・依存・失業・借金などのリスクが高い傾向が見られたのです。

つまり、忍耐力とは“人生を支える筋肉”のようなものです。

我慢できる人は、チャンスを待てる。

信頼を積み上げられる。

そして、結果を焦らない。

職場でも同じです。

上司には「我慢して育てる力」。

部下には「我慢して学び取る力」。

この二つが噛み合って初めて、人が育ち、チームが回るのです。

叱られても投げ出さない。

焦っても感情的にならない。

育つには時間がかかる。

でもその時間こそ、信頼と成長の土台になる。

便利さやスピードの中に埋もれがちな「忍耐」という言葉を、

もう一度、チームの真ん中に置いてみませんか。

 

■本日の教訓

上司の我慢と部下の我慢。その間に人が育つ

 

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