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【第772号】 使い手によって力を発揮する~人格の香り~

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【第772号】 使い手によって力を発揮する~人格の香り~

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致知出版社の「1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」

5月12日 一流と二流を分けるもの 感性論哲学創始者の芳村思風氏

の一文からの学びです。

徳川家を描いた小説、映画、ドラマで徳川に害をなす「妖刀」として

登場した「村正」の名をご存知の方も多いと思います。。

その「村正」とライバル「貞宗」のことを芳村思風氏が比較されています。

鎌倉時代末期の有名な刀鍛冶 正宗には一人娘 たがね がいました。

正宗は弟子の中から一番優秀な者を婿に取り、跡を継がせようと考えました。

最後に残ったのが、村正と貞宗です。

正宗は二人が鍛えた方を小川に垂直に立て、上流から藁を流します。

藁は村正の刀に吸い寄せられると触れるか触れないかの間に

スパッと斬れました。

一方、貞宗の刀にも藁は流れ、刀に引っかかりました。

しかし、引っかかったままで斬れません。

正宗が貞宗の刀を流からスウッと引き上げた途端、

引っかかっていた藁がはじめて斬れて流れていったのです。

村正はその瞬間「勝った」と思ったのですが、

正宗が選んだのは貞宗でした。

何故、貞宗が選ばれたのか?

村正の刀は、切ろうとせずに切れる刀です。

技術で切れ味を発揮します。

反して、貞宗の刀は、切ろうとしないと切れない刀です。

人が切ろうとして意思を持った時に切れ味を発揮します。

武士の刀は人を斬るためではなく、天下国家のために持つもの。

故に、技術に「人格の香り」がある貞宗の刀が武士の刀として優れている、

と正宗は判断したのです。

私たちの回りには高い技術をもって作られた物がたくさんあります。

ところが使い手がその技術を引きだしてやって、

はじめて機能を発揮するものも多々あります。

また、車のように、一歩間違うと凶器になるものもあります。

車に罪があるのではなく、使い手にその罪があります。

物だけではありません。

人もそうです。

能力の高い人がその能力を自分の勝手のために、

好き放題に発揮されると困ったことになります。

能力が高い人ほど、人格も高くなければなりません。

また能力が高い人を部下に持てば、

その部下の力を正しく発揮させるためには、

上司がそれ以上に「人格の香り」を持っておかないとなりません。

「人格の香り」という言葉を大切にしたいと思いました。

※雑学です。

鎌倉時代の刀を現代の名工が

再現(写しと言います)させようと思ってもできないそうです。

当時使われていた鉄と現在の鉄が違うことも大きな要因の一つで

鎌倉時代の寺社仏閣に使われた古い「釘」などを使ったりするそうですが、

それでも再現できないそうです。

刀鍛冶としての「魂」のあり方が違う、とも言われています。

今回の様な、正宗、村正、貞宗の精神を知ると頷けます。

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