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【第945号】 “自分は社長”の心意気をもて~松下幸之助~

【第945号】 “自分は社長”の心意気をもて~松下幸之助~

 

936号に続いて、2006年にPHP研究所から出版された「松下幸之助の見方・考え方」に

エピソードで読む「仕事術」・10の幸之助主義で”できる人”になろう

というコーナーから紹介します。

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“自分は社長”の心意気をもて   「うちに来てくれ」

 

戦争中のこと、幸之助はある信託会社の社員と知りあった。

その社員が、あるとき訪ねてきてこう言った。

「松下さん、今、東京に私の会社が経営の立て直しを頼まれている工場があるのですが、

その工場を引き受けてくれませんか。これは非常に有望だと思います。

松下さんがお買いになったら必ず立派な工場になると思いますから、

ぜひ一度見てください」

幸之助は、その工場の内容や、それを引き受けることが

松下電器にとってどれだけいいことかを諄々と説く

青年社員の熱心さや話の内容に感心したが、一つ条件をつけた。

「話はよくわかりました。あなたがそれほどまでに勧めるのなら、引き受けましょう」

「ほんとうに松下さん、やっていただけますか」

「ええ、必ずやりましょう。しかし、それには一つ条件があるのです」

「どんな条件ですか」

「実はうちの会社も今、拡張の途上で人が足りない。

だからあなたが松下電器に入ってその経営を担当してくれるのであれば、

引き受けようと思うのだが、どうですか」

言下に答えが返ってきた。

「松下さん、せっかくですが、それはできません。

なぜかと言えば、私は今、信託会社で社長のつもりで仕事をしているんです。

だから会社をやめるわけにはいかないのです」

「でも、社長のつもりといっても、実際は社員なのでしょう」

「もちろん身分は社員ですが、心持ちは社長です。社長が他の会社には行けません」

この言葉には、幸之助の心に響くものがあった。

幸之助は、その工場を買うよりもその社員がほしくなった。

けれどもよその会社からこっそり人を引き抜くようなことは

すべきでないというのがかねてからの信念である。

そこで、引き抜くのではなく正式にもらいうけようと、

間にしかるべき人を立てて、信託会社の社長に申し入れ、許しを得たのである。

その社員は松下電器に入社、大いに活躍した。

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めちゃくちゃ格好良い会話だと思います。

幸之助翁に「工場よりも欲しい社員」と言わしめる人ってどんな人なんでしょう。

幸之助翁は「サラリーマン稼業」という言葉を使われています。

「会社全体から見れば、自分の仕事は社員という職業である。

しかしその実態は、自分は社員という稼業の経営者であり社長である」

上記の信託会社の社員さんは「サラリーマン稼業」の社長をされていると

幸之助翁は感じたのでしょうね。

自分の仕事に誇りを持って働く

この基本的なことを実直に積み上げる姿は人を感動させます。

 

 

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