【第1,019号】 韓非子に学ぶ組織統治の術~信賞必罰と人望の重要性~
守屋 洋氏の「韓非子~強者の人間学~」からの記述を要約引用しながら、
表題について、解説します。
韓非子にある教えは、性悪説を説くモノが多く、
次の様なくだりがよく出てきます。
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君主にとって臣下は本質的に油断のならぬ存在
君主は部下の忠誠をあてにしてはならない。
何をあてにするかというと自分自身。
自分以外に頼れるものはない。
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中国の歴史は、喰うか喰われるかが多く、裏切りと陰謀が渦巻き
今日の友は明日の敵であることもしばしです。
故に上記の様な考え方が生まれるのもわかります。
ところが、反面次の様な教えもあるのです。
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下君は己の能を尽くし、中君は人の力を尽くし、上君は人の智を尽くす
管理職は、自分の能力を発揮するよりも、部下の能力を引きだすことが重要。
管理職の能力は、結局、部下の能力を引きだす才能である。
それをせずに自らが能力を発揮し、自らが手がけるようでは、管理職失格である。
管理職ですら、手を出すなというのだから、トップについては、言うまでもない。
「明主は小事を躬(みずから)せず」である。
仕事はみんな部下にやってもらうと良い。
では管理能力を高めるには何が必要かと言えば、それは「術」。
トップがこれを持たなかったら、
いくら頑張っても、組織を掌握するのはむずかしい。
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ここからは私の所感です。
ここに出てくる「術」が肝心です。
韓非子で言われる術とは「信賞必罰」です。
成果を出せば、十分に褒め、褒美を取らす。
失敗をすれば、厳しく罰す。
この信賞必罰の権限を持つ唯一の存在が「トップ」です。
信長も秀吉も戦国武将の多くがこのスタイルで統治してきました。
この韓非子の教えは現代で通用するのでしょうか?
誰もが自分が尊敬する人に褒められたいと思うでしょう。
褒められたいから頑張る、この人に褒められたら気分が良い、
だから「頑張れる」ということはよくあります。
松下幸之助翁や稲盛和夫氏他、
多数の素晴らしい経営者に仕えてきた人はそうだったでしょう。
反面、この人には叱られたくない!と思う人に叱られても
それは、罰にならず「不快な悪感情」しか残りません。
松下幸之助翁や稲盛和夫氏に失神する程、厳しく叱られたら、
不快な感情が残ったでしょうか?
否だと思います。
すなわち、トップやリーダーは
「この人のためなら信賞必罰大歓迎」
という存在になるべきなのです。
人望
これこそトップやリーダーがもつべきもので、これがあるから
信賞必罰という術が使えるのです。
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