コトマーケティング



 

マーケティング3.0時代では、機能価値を売るのではなく「新しい体験(コト)を売る」ことが差別化になります。

モノが溢れている今の時代は「どんな素敵な事が起こるか、と言ったコトの価値を消費者が求めています。機能価値を伝えるのではなく、「新しい体験(コト)を売る」マーケティングが重要となります。

それがコトマーケティングです。

実はこのコトマーケティングは、最近始まったマーケティングではありません。
東急ハンズは開業当初から「ヒント・マーケット」という表現の仕方で自店コンセプトを明確に打ち出していました。

TOKYU_HANDS_Shibuya

東急ハンズの「ヒント・マーケット」コンセプトは下記のサイトに詳しく述べられています。

「東急ハンズの考え方」

モノ(幅広い品揃え)、コト(店頭でのイベント・実演)、ヒト(スタッフによるコンサルティング・セールス)を店頭に揃えて、お客様自身に商品以上の価値(ヒント)を発見して戴く、という考え方です。

下図をご覧下さい。「ヒント・マーケット」は人の購買心理プロセスであるAIDMAの法則Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)の部分に強く影響を与えます。

hint

東急ハンズが江坂にオープンした頃、お客様は姫路から来店されました。私も当時、何度も買い物に行った記憶があります。スーパーにもホームセンターにも無い品揃えが面白く、時間が経つのを忘れて店内を歩き回ったモノです。当時は、生活提案カタログの様なチラシを見て、売場に行き、丁寧な商品説明POPを見て、生活が改善されることに期待し、ついつい買って帰る・・・、という上図の様なAIDMAの法則に従った行動を繰り返していました。正に私にとって「ヒント・マーケット」でした。

東急ハンズの「ヒント・マーケット」の考え方が「コト・マーケティング」と言えます。上にも書きましたが「POP」を読むだけでワクワクしてきます。家電店、ホームセンターのPOPはモノに関する「機能、品質、価格」が表記されていますが、東急ハンズのPOPは企業や商品イメージを高めるブランディングのPOPとは全く違い、「企業の物語、商品の物語、作り手の思い」と言った世界観にプラス「楽しい、面白い、安らぐ」と言った「手に入る喜びや感動、幸せ」が書かれています。

商品は幸せになる手段

であることを改めて教えてくれます。

hands

「コト・マーケティング」で伝えるべきこと

AIDMAの法則の「Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)」

AIDMAの法則の「Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)」の部分がコト・マーケティングとなりますが、Desire(欲求)させて、 Memory(記憶)に繋げるためには

「共感」と「納得」

が欠かせません。

kyoumi

共感と納得は「お客様の声」や「事例」「エビデンス(証拠、根拠。数値で示されるとより説得力がある)」で表現すると高まります。また、

お客様のお困り事の答えを示す
お客様の興味・関心事の背中を押す
お客様の知らないことを教えてあげる

これらも共感と納得を得やすいですね。

「コト表現」の考え方

「機能」を手に入れる幸せや便利と言った「効果に置き換え」、「誰にぴったりか!」を見つける。

実際に私が大成功した事例です。接客の際のトークを「コト表現」し、POPも「コトPOP」しました。

shuttle

上記がカタログに記載されていた内容です。接客時にもPOPにも同様の表現を使っていました。
説明を聞いたり、POPを読めば、どのような商品かが想像できます。便利そうなのですが、全く売れませんでした。
そこで、私はカタログ表現を下記の様な言い回しに変えました。ポイントは

誰にどんな効果(素敵なコト、幸せ)があるか!

を明確にしたのです。

kotoPOP

この内容で接客し、POPも付け替えたところ、売上はなんと

30倍!

です。

売っている人も場所も売価も同じ!

で30倍です。商品は幸せになる手段ですから、どんな幸せが手に入るかを説明するだけで、売上が激変するのです。
これが「コト・マーケティング」です。
「コト・マーケティング」はWEB、チラシ、POP、カタログ、会社案内、接客、看板、展示会、名刺、提案書など、ありとあらゆる場面で効果を発揮します。

「現場力MAXマーケティング」では、御社の製品、サービスを「コト表現」する研修や製品・サービスの企画段階から販売促進、営業活動までをご支援いたします。

 

 

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