【第1,099号】 「見る目がある人」ってどんな人?
「あの人は見る目がある」「あの人は見る目がない。どこに目を付けてんの!」
というように使われる「眼識」は何故、差が生まれるのでしょうか?
当たり前のことですが、「眼識」は視力ではありません。
どちらかと言うと見えにくいものを見る力として使われるように思います。
ということは「見る目がある人」はどんな人?と考えると見えてくると思います。
その前に、逆の「見る目がない人」を考えました。
浅慮な人(表面的なこと、目に映ることだけで判断する人)
感情で判断が左右される人
人に同調しやすい人
舞い上がりやすい人
見た目や肩書きで判断する人
鵜呑みにする人
気配りができない人(配慮できない人)
自己中な人
言葉だけで行動が伴わない人
実学・座学共に学んでいない人
悪いところを見る人(否定的な人)
いくらでも出てきそうですが、
一つでもあてはまれば「見る目がない人」のように思います。
これらから考えると「見る目がある人」は、いろんな要素を持つ必要がありますが、
なかでも「本質を見極める力」が重要なように思います。
本質を見極めるためには、
正しく学び、その学びと経験を重ね、「内省」を深める努力をしないとなりません。
「内省」は「反省」とは違います。
「反省」とは新解さん(※)によると
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自分の今までの言動・あり方について可否を考えてみること
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とあります。
「内省」は新解さんによると
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自分の行動の跡や精神のあり方などを深く見詰めること
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とあります。
「可否を考える」と「深く見詰めること」の違いを明確に説明することはできませんが
この違いに思いを寄せることができれば、「見る目がある人」に近づくと思います。
安岡正篤先生は内省について、次の様な言葉を遺されています。
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内省を深めるようになると中味ができてきますから、
自ら風采、態度が変わってくる。
即ち大分できてきたなということがわかる。
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内省することによって、人として成長できるということですね。
人として成長すると、見聞だけでなく、五感で感じる力が備わってきます。
そうなるとより「見る目がある人」に近づくと思います。
また、次の様にも言われています。
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学問をしなければ、人を観る目ができない、識見・眼識が生じない。
あいつは財産がなんぼあるとか、何の役をしておるとか、いうような
つまらぬことは気がつくが、人間そのものについては全くわからない。
しかし学問をして、それがだんだん身についてくると、
自然に本当のことがわかってくる。つまり人を観る目が違ってくるわけです。
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安岡正篤先生の言葉を集約すると
「勉強しなさい。勉強しないと人を見る目などやしなえないよ」
ということです。
※新明解国語辞典ファンは、この辞書を親しみと敬意を込めて
「新解さん」と呼びます。
芥川賞作家の赤瀬川源平さんが名付けたのですが、
「新解さんの謎」という本を執筆される程、
読み手が「ドキッ」としたり、「ハッ」としたり、
辞書に厳しめのAIが入っているかのように解説してくれます。
特に第四版の解説が人気で、有名な2例を転載します。
【動物園】
生態を公衆に見せ、かたわら保護を加えるためと称し、
捕らえて来た多くの鳥獣・魚虫などに対し、
狭い空間での生活を余儀なくし、飼い殺しにする、人間中心の施設。
【恋愛】
特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、
出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、
それが、常にはかなえられないで、
ひどく心を苦しめる(まれにかなえられて歓喜する)状態。
如何でしょうか?
辞書というよりも一つの読み物として、新解さんファンは読みます。
面白いですよ~。
因みに私は「初版」「四版」「五版」の順に調べます。
初版は良い子的な記述なのに四版では、悪い子になり、
五版では反省したのか少し普通の子になっている点が面白いのです。
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