【第1,178号】 人間観をもつこと~松下幸之助~
二日続けてとなりますが、松下幸之助翁のお言葉を紹介します。
本日は、PHP経営研究所の「実践経営哲学」からです。
長文になりますが、幸之助翁らしい考え方です。
経営者だけでなく、部署やチームのリーダー、
さらには学校や家庭、友人との関係まで全てに役立つと思います。
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人間観をもつこと
経営は人間が行うものである。
経営の衝にあたる経営者自身も人間であるし、従業員も人間、
顧客やあらゆる関係先もすべて人間である。
つまり、経営というものは、人間が相寄って、人間の幸せのために行う活動だといえる。
したがって、その経営を適切に行っていくためには、人間とはいかなるものか、
どういう特質をもっているのかということを正しく把握しなくてはならない。
いいかえれば、人間観というものをもたなくてはならないということである。
だから、正しい経営理念というものは
そういう人間観に立脚したものでなくてはならないといえる。
そのことは単に企業経営だけでなく、人生経営、国家経営などあらゆる経営、
さらにはおよそ人間が行ういっさいの活動についていえることである。
人間がみずからの何たるかを的確に知らないというのでは、
その活動も真に適正なものたり得ない。
たとえていえば、人間は牛や馬をはじめ、いろいろな動物を飼育している。
その場合、それらを最も適切に飼育しようと思えば、
まず牛なら牛の特質、馬なら馬の特質を的確に認識しておかなくてはならない。
どのような食物を好むか、どういう習性をもっているかなど、
その動物の特質を知ってはじめてよき飼育が可能になるのである。
人間の場合も、人間固有の天与の特質というものがある。
ただ人間については、他の何者かによって飼われているわけではなく、
人間自身の手によってお互いの共同生活を運営しているのである。
だから、人間の共同生活を好ましい姿で維持、向上させていくためには、
人間が人間自身の本質を正しく把握すること、
すなわち人間観をもつことがきわめて大切なのである。
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如何でしたか?
冒頭に述べましたように経営者だけに向けたメッセージではありません。
人と一緒に何かを成し遂げる立場の人は
「人には固有の天与の特質というものがあり、
それを使って互いが共同生活を運営する」
という箇所を大切にして戴きたいと思います。
「業績が向上しないのは、社員や部下がすべきことをしないからだ」
と思っている経営者や部門責任者が相変わらずいらっしゃいます。
そういう方々は、ご自身の「固有の天与の特質」を否定されると
烈火のごとく怒ると思います。
しかしながら、社員や部下の天与の素質から出てくる意見やアイデア、考えを
聞こうとしなかったりします。
「互いを尊重する」というもっとも基本的なことが守られないコミュニティに
幸せの神様が微笑んでくれるはずがありません。
幸之助翁が言われるようにもっともっと人間を学ばなければなりません。
学びは経営者や部門長だけがするものではありません。
人と関わることが多い部署の方は極めて重要です。
特に採用担当者や育成担当の方々ですね。
「固有の天与の特質」に着目せずに、履歴書、職務経歴書、筆記試験、適性検査など、
更には笑顔、表情、礼節など見えるものばかりを気にする人が多いです。
見るべきことは見えにくい「固有の天与の特質」であり、
「固有の天与の特質」が御社の「個性」すなわち「差別化」に繋がり、
それが結果的に業績に貢献することを忘れてはなりません。
追記
幸之助翁のお言葉
「牛なら牛の特質、馬なら馬の特質を的確に認識しておかなくてはならない」
これと同じ考え方をされて、
茄子(=野菜のなす)農家から世界一のギターメーカーになった!!!
フジゲンの横内祐一郎氏のエピソードを是非、ご覧下さい。
【第399号 訴訟を受けたコピーブランドが本家に○○されました】
https://km.kando-m.jp/news/mm399/
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