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【第149号のテーマ】 命を掛けてまでやる

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【第149号のテーマ】 命を掛けてまでやる

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連続で「命を掛ける」というテーマになりました。

本日は、マン島TTレースについてです。

1907年からイギリス王室属国のマン島で開催されている

オートバイレースで113年続いています。

残念ながら、2020年はコロナの影響で中止が決定しています。

ホンダがこのレースで優勝して、世界のホンダとなったことは

あまりにも有名な話です。

このレースですが、行動を封鎖して行われるため

サーキットにあるエスケープゾーンは全くありません。

民家の壁、石垣、縁石、そして電柱、道路標識、看板などの

ギリギリを時速300km以上で走ります。

道路はあちこちにうねりや補修痕、横断歩道のペイントががあります。

そこをなんと1秒間に100mのスピードで駆け抜けます。

コースアウト=死

というレースで113年間に260人が亡くなられています。

1年間に2.3人が亡くなるという高い死亡率の競技です。

こんな競技が何故、113年間も中止にならずに続いているのでしょうか?

優勝賞金が極めて高い訳ではありません。

国際レースのMotoGPの優勝賞金はオープンになっていないのですが、

ロレンソで年間15億円、20戦で割ると1レース7,500万円になります。

マン島TTレースは国際レースではないので、最高峰のクラスでも

優勝賞金が250万円程度です。

でのすで賞金目当てではありません。

マシン開発費やチーム運営費を考えると完全に赤字でしょう。

高い致死率ということは、正に命を掛けて挑戦することになります。

でも、一人ひとりのライダーは決して、

「命を掛けて走ろう」

「死んでも良い」

と思って、走ってはいません。

本田宗一郎がマン島TTレースへ参戦を表明した文章があります。

1954年のことです。

下記のリンクからご参照下さい。

http://www.iom1960.com/origin-of-honda-racing-spirit/r1954-link-2.html

【3月15日のご挨拶――全文】の下部に次の様に書かれています。

同じ敗戦国のドイツのあの隆々たる産業の復興の姿を見るにつけ、

私はこの難事業を是非共完遂致さねばなりません。

敗戦は私共世代の人間の責任で御座居ます。

この惨憺たる国土とした事は若いこれからの人に何としても申訳なく思いますが、

ここに皆様の御教導を得まして日本の機械工業の眠っていなかった事を

全世界に誇示出来ますなれば、そしてこれを機会に自動車工業の輸出が始まりますなれば、

若人に幾らかの明るい希望を持って頂く事が出来、

技術者としての私の幸これに過ぎるものは御座居ません。

敗戦の悔しさ、同じ敗戦国であるドイツと比べての悔しさ

ここに命を掛けるだけのモノがあったのだと思います。

ホンダに限らず、スズキもカワサキもこのレースに挑戦しています。

ライダーにおいては、身内を亡くしても志を受け継いで、走るライダーがいます。

また国際レースだった頃は、契約上、走らざるを得なかったライダーもいますが、

今、走るライダーは契約に縛られません。

自らそこに挑みたいと思うかどうか、という意思の問題となっています。

死と隣り合わせのレースに勝つ

そこまでして得たいプライドに命を掛けているのでしょう。

本当に凄い人達です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

20年近い、実務コンサルの経験で貯まった引出の中から、

皆様の「現場力を倍増させる」視点で発信していきたいと思います。

また弊社主催のセミナー等の告知も行います。

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