【1538】 数字と人間力のバランス～成果と信頼の両立をめざして～

「数字で評価される人になってください。数字以外の価値は、それを達成してから考えればいい」

ある経営者がそう語っていました。

一見、厳しく聞こえる言葉ですが、私は「数字＝共通言語」という意味だと思っています。

結果が数字として見えなければ、努力の方向も共有できません。

「頑張っているつもり」が人によって違えば、チームは噛み合わなくなるからです。

だからこそ、まずは「数字で現実を見る力」が必要です。

しかし、数字をムチのように振るう上司に人はついていきません。

数字は人を責めるためではなく、課題を一緒に見える化するためのもの。

数字が会話のきっかけであって、人格の評価ではないのです。

一方で、「人間力や心理的安全性を大切にしているけど、いつも未達」というチームも少なくありません。

そこには「優しさ」と「甘さ」の違いが曖昧なことが多い。

心理的安全性とは、ぬるま湯ではなく「率直に言い合える厳しさのある安心感」です。

つまり、数字を共通言語にして本音で語れる関係こそが、人間力の真価だと思います。

結局のところ、理想は「数字で現実を見て、人間力で前向きに変えられる人」。

数字だけでは人は動かず、人間力だけでは現実は変わらない。

両輪が揃ってはじめて、信頼されるリーダーになれるのだと思います。

■本日の教訓

数字は現実を映す鏡、人間力はそれを磨く手

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