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【第685号】 心の修理業~本田宗一郎~
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本田宗一郎氏の著書「私の手が語る」の中から、
本日は「心の修理業」という項を要約してお伝えします。
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氏は10代の頃、自動車修理業をされていましたが、
この仕事は単に自動車を直すだけでなく、
心理的要素が必要なことに気づかれました。
車が壊れて修理工場に来られたお客様は、
苦労され、憤慨し、動揺されています。
機械も壊れていますが、心も壊れています。
自動車が日本にも何千台も無い頃ですから、
大変高級なメカニズムと考えられた時代で
大したトラブルでなくても10代の氏に任せて大丈夫か?
と不安と疑惑の表情があらわれています。
だから「直りました」と伝えるだけでは、表情が硬いまま。
そこで、車を清掃し、汚れた靴のまま乗ろうとするお客様に
「汚れますよ」とさりげなく注意してあげる。
そういうちょっとした心遣いで、不安な気持ちが和らぎます。
「口先だけでなく車を大事にしてくれる。親切だな。
こいつが直したのだったら間違いないだろう」
という信頼につながっていきます。
「直りました」だけでは、車は直っても心は直らない。
いかに相手に納得してもらい、安心して貰うかが問題です。
仕事上の親切とは相手を納得させることに尽きます。
「何時に行きますよ」と返事をしたら、時間までにきちっと行ってあげる。
向こうは困って、恋人を待っている以上にこちらを待っているのだから
時間を違えないことは大切なこと。
「しっかりしているな」という信頼感が、
傷ついたお客様の心を癒します。
今日、車を直す技術にそんな大きな違いはありません、
悪いところを取り替えれば良い時代。
それなのに、お客様に信頼される人とそうでない人がいる。
カネとモノのやりとりで、そこに人間が存在しないような
心さびしい世の中になっていけばいくほど、
そういう親切が重みをもってくるのです。
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絶対に御社からしか手に入らないモノであれば
氏が言われる「心」は不要でしょう。
しかしながら、私たちが提供する商品、サービスの大半は
他にも類似したモノがあります。
ということは、氏の言われるように差別化は「心」しかないと思います。
心を提供するのは人です。
その人を育成するのは企業風土、上司と同僚の人間性、そして人間関係です。
それを磨くことに一所懸命な企業しか生き残れません。
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