【第816号】 中小企業の月給は高いのが当たり前だ~松下幸之助~
今回のタイトルにはドキッとされた方も多いのでは?と思います。
厚労省の「平成30年賃金構造基本統計調査」によると
大企業の月収は約38万円、中企業は約32万円、小企業は約29万円と
大きな差があります。
これが今の世の常識だと思いますが、氏の時代は違っていました。
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中小企業の月給は高いのが当たり前だ
中小企業は大企業の給料が一万円であれば、
自分のところは中小企業だから一万二千円を出す。
そのかわり五千円はよけいに働いてもらうことを考えるべきです。
そしてそれが可能なんですね。
大企業では組織だとかいろんなものがじゃまをして
70%しか仕事をしないが、
こちらはオヤジさんも一緒になって一所懸命働くんだから、
二千円多く出しても十分引き合い、もっと儲かる。
したがって、“中小企業の月給は高いのが当たり前だ”
という気にならないといかんのだということですよ。
(「経営者会報」昭和38年1月号・森下泰氏との対談)
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月給が一万円という時代の話です。
私の父親は大企業で働いていました。
私が働き始めた頃、父の昭和40年くらいの給与明細を見たことがありますが、
そこには1万5千円と記されていたのを記憶しています。
こんなに安い給料で育ててくれて、学校に行かせてくれたんだ、
と感謝した記憶があります。
大企業は安定しているから、その分給料が安い
ということを言われていた時代です。
話を戻します。
文中に「こちらは」とありますので、
氏は自社を中小企業と思われていた時代の話です。
ということはこの氏の考えを実践されたからこそ、
今のパナソニックが生まれたと言えます。
今の時代、中小企業は大企業と比べて、
月給や賞与が低いのが当たり前と
経営者も従業員も多くの人が思っていると思います。
しかしながら、会社規模によらず
「働くプライド」は高くないとなりません。
中小企業の給料は低い=プライドも低い様では、
その段階で「人として」負けていると思います。
匠と言われる職人さんは、
自分の収入よりも「匠としてのプライド」に重きを置かれていると思います。
それが収入を押し上げています。
中小企業で給料が安いと口にすることは、
自分達で自分達のプライドを下げることになっていませんか?
今は、その状況を甘んじて受け入れても、
氏の言われる通りに持ち上げて行きたいものです。
現実は働き方改革で、五千円余計に働くことはできないかもしれませんが、
量ではなく質を高めることはできるはずです。
しかも平均賃金を上げなさい、と言われる時代です。
氏の時代とは背景が違いますが、すべきことは一緒だと思います。
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