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【第1,303号】 組織変革の鍵~「指示」から「委任」へ~

【第1,303号】 組織変革の鍵~「指示」から「委任」へ~

 

「人が育たない」

「任せられない」

「誤った判断をする」

と嘆かれる経営者や組織の長がいらっしゃいます。

そういう組織にはどんな問題があるのでしょうか?

私は組織の問題ではなく、

「長」の資質というか器に問題があるように思います。

任せられない=信用できない

から、必然的にやり方まで、長が細かく指示をします。

それを聞いた部下は、その通りに動きます。

これでは、作業は上手になっても人としては成長しません。

松下幸之助翁は「企業における人の成長」について次のように言われています。

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人を育てるというのは、

結局、経営の分かる人、どんな小さな仕事でも

経営的な感覚をもってできる人を育てることである。

そのためには、何でもあれこれ命令してやらせるのではいけない。

それでは言われたことしかしない人ばかりになってしまう。

やはり仕事は思い切って任せることである。

そうすることによって、その人は自分でいろいろ考え工夫するようになり、

そのもてる力が十分発揮されて、それだけ成長もしてくる。

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私は長らくサラリーマンをやっていましたが、

マイクロマネジャー(=やたら細かく管理したり口を出す人)との

相性は極めて悪かったです。

そもそも指示が出る度に

「面倒臭~」や「鬱陶しい」と思うので、

感情が指示を排除してしまいます。

ですので、指示されたことの成果は100%を越えることはありません。

もっとも下回って小言を聞くのはもっと嫌なので、きっちり100%です。

ここにある指示に対する感情はネガティブです。

逆に「ぜんぶ任せるわ」と言って丸投げしてくる上司の仕事には

期待以上を目標とするので、100%越を目指し、

「期待以上~」や「流石やな~」の声をいただくことが多かったです。

ここにある感情はポジティブ=信頼に応えるです。

仕事はシステムや仕組みでもできますが、

それを越えるには「感情」が不可欠です。

上司の細かい指示=マニュアル化ですから、100%以上にはならないのです。

それどころか、潜在能力の覚醒もしないし、失敗しても悔しくないし、

成功しても自分の手腕として喜べないので、人が成長しません。

すなわち「他人ごと」なのです。

幸之助翁がよく言われる「人間の勉強」をしていれば、

モチベーションは感情からしか生まれないことに気付く筈です。

 

 

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