【第1,399号】 上杉鷹山のリーダー哲学〜経営改革は意識の壁を壊すこと〜
【第1,398号 小説 上杉鷹山 からの学び〜経営者の使命と持続可能な成長〜】
https://km.kando-m.jp/news/mm1398/
今回はこれの続編です。
童門冬二先生の「小説 上杉鷹山」を先生自身がリーダーのあり方を解説した
「上杉鷹山の経営学 危機を乗り切るリーダーの条件」からの引用で、
経営改革を実行する過程で、鷹山が足もとの藩庁役人たちに講じた3つの方法を紹介します。
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一 改革を妨げる壁は、三つあることを示したこと。そして三つの壁とは、
1.制度の壁
2.物理的な壁
3.意識(心)の壁
二 改革とは、この三つの壁をこわすことである、と告げたこと。
中でも、特にこわさなければならないのは、3つ目の“心の壁”であることを強調したこと
三 このために、
1.情報はすべて共有する
2.職場での討論を活発にする
3.その合意を尊重する
4.現場を重視する
5.城中(藩庁)に、愛と信頼の念を回復する
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この考え方は、現代の企業経営における変革(イノベーション)や
組織改革にもそのまま当てはまります。
1. 経営改革を妨げる三つの壁
鷹山は、組織の変革を阻む要因として、次の三つの壁を挙げました。
・制度の壁(既存のルールや慣習による制約)
・物理的な壁(リソースや環境の制約)
・意識(心)の壁(人々の考え方やマインドセット)
この中でも、特に重要なのが「心の壁」です。
制度の見直しや環境の整備は比較的容易ですが、
「意識を変えること」こそが最も難しく、しかし最も重要な改革のポイントとなります。
故稲盛和夫さんが日航を立て直した際も、「意識の壁」を最重視されました。
日航立て直しの話は、後日機会があればご紹介します。
2. 改革とは、この三つの壁を壊すこと
現代の企業においても、制度や環境を整えるだけでは十分ではありません。
本当に変革を成功させるには、社員一人ひとりの意識改革が必要です。
例えば、
「うちの会社は昔からこうだから」という固定観念(制度の壁+心の壁)、
「新しいツールを導入しても、どうせ使われない」という変化への抵抗(心の壁)、
「予算がないから無理」という先入観(物理的な壁+心の壁)など
これらの壁を打ち破ることこそが、本質的な経営改革と言えます。
3. 壁を壊すための具体的な方法
鷹山は、改革を実行するために以下の施策を実践しました。
・情報はすべて共有する
経営情報の透明性を高め、社員に経営の意図を理解してもらう。
「なぜこの変革が必要なのか?」を明確に伝えることで、社員の納得感を生む。
・職場での討論を活発にする
オープンな議論の場を設け、意見を出しやすい組織風土を作る。
社員の意見を吸い上げることで、変革の当事者意識を醸成する。
・その合意を尊重する
トップダウンではなく、合意形成を重視する。
「決まったことを押し付ける」のではなく、「決まったことを皆で実行する」体制をつくる。
・現場を重視する
経営層が現場の声を直接聞き、実情に即した施策を打つ。
「机上の空論」ではなく、現実的な変革を目指す。
・組織に愛と信頼の念を回復する
組織に対する「誇り」や「使命感」を社員に持たせる。
社員が「自分たちの会社を良くしたい」と思える環境をつくる。
これらの考え方は、単なる組織改革にとどまらず、企業経営全般において重要な原則です。
まとめると、「制度」「物理的制約」「意識」という壁を壊しながら、
「情報共有」「討論」「合意」「現場重視」「信頼」を軸に
組織改革を進めることで、企業の持続的成長が可能になります。
このような鷹山が藩政改革で実践した手法は、
経営者が組織をより良くするための普遍的なヒントと言えるでしょう。
余談ですが、アメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディや
レーガン政権時代の官僚も鷹山の考え方を評価し、学んでいたと言われています。
彼らは、鷹山の
・改革を妨げる「三つの壁」(制度・物理的・心)を乗り越えることを強調したこと
・リーダーの役割は民のためにあり、決して権力の私物化をしてはならないと説いたこと
・財政破綻寸前の米沢藩(=国家)を、倹約と産業振興によって立て直したこと
これらの姿勢を、リーダーシップとは何かを考える上で重視したのです。
日本では「江戸時代の名君」として語られることが多いですが、
実は、上杉鷹山は世界のリーダーにも影響を与えた存在と言えます。
経営者で、まだ以下の二冊を読まれていない方は、ぜひ読むべきです。
童門冬ニ 「小説 上杉鷹山 」
同 「上杉鷹山の経営学 危機を乗り切るリーダーの条件」
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