【第1,430号】 「知識人」はいても「胆識人」がいない時代
ニュースやワイドショーを見ていて、
知識のあるコメンテーターが政治について語っているのをよく目にします。
でも、どこか物足りない、と感じます。
言っていることは正論でも、
「自分の立場をかけて発言しているか?」
と聞きたくなります。
ギャラを貰って出演しているのであれば、プロです。
プロとしての責任を持って発言しているのだろうか?
残念ですが、そうは思えない人が多いと思います。
皆さん「知識」はあっても、「見識」は不足しているし、
「胆識」に至っては全く感じられません。
公共の放送で「胆識」のある人の「熱い発言」は嫌われるのかも知れませんが・・・。
ところで、みなさんは「知識」「見識」「胆識」の違いをご存知でしょうか?
この違いを掘り下げると、
私たちの社会が明治・大正・昭和の時代にあった「厚み」「深み」「重み」を失っていることや、
松下幸之助氏、本田宗一郎氏、出光佐三氏、そしてソニーの井深大氏と盛田昭夫氏……といった、
骨太で器の大きいリーダーを失っている理由がご理解いただけると思います。
■ 知識 → 見識 → 胆識という「知の進化」
この3つは、似た言葉のようでいて、意味するところはまったく異なります。
単なる知識の多寡ではなく、
人間としての成熟度、そしてリーダーとしての器の違いが、そこには現れています。
「知識」とは、物事を知っていることです。
ニュースや本で仕入れた情報、受験勉強のように“答え”がある世界です。
頭の中で育てられます。
「見識」とは、その知識をもとに正しく判断する力です。
現場経験や多様な視点から「何が正しいか」を見極める目を持つことです。
視野と経験によって磨かれます。
コメンテーターの中には、時に炎上を覚悟してでも、自分の見識に基づいて発言する人もいます。
私は、自分の考えと違っても、また、言うだけなら簡単だよなと思いながらも
「そういう考え方もあるよな」と好意的に受け止めています。
逆に炎上する政治家の発言は、「見識違い」が多いように思うので、「アホか」と感じることが多いです。
「知識がある」「評論できる」ことは、それなりに価値があります。
しかし、決断する責任と重みを引き受ける人間は少ないでしょう。
最近の政治家を見ていると、
「批判されない範囲でしか動かない」
あるいは
「判断を誰かに預けて逃げる」
そんな人が増えたように思います。
3つめの「胆識」とは、正しいとわかっていても、それを信念をもって実行できる胆力のことです。
決断する責任、矢面に立つ覚悟が問われる世界です。
もちろん、今の経営者にも責任や覚悟はあるでしょう。
しかし、松下幸之助氏や本田宗一郎氏たちと決定的に違うのは、
「私利私欲を超えた使命感」や「国家や時代を背負う」という覚悟の質です。
目の前の数字ではなく、
“100年後の日本のために、いま何を決めるか”という視座があるかどうか?
それこそが、胆識あるリーダーに求められる姿勢ではないでしょうか。
私もまた、語るだけでなく、動ける人間でありたいと、あらためて自分に問い直しています。
胆識を欠いた社会に、未来はありません。
皆さんも、未来の子どもたちに“素晴らしい日本”を継承するために、
責任と覚悟を持って、日々を行動してみませんか?
■ 本日の教訓
知識を蓄えるだけでは、リーダーにはなれない。
胆識をもって動く人が、社会を動かす。
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