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【第19号のテーマ】 薄紙を重ねるがごとく継続する
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下の数字は自動車メーカーの利益を販売台数で割った
1台あたりの利益ランキングです。
ポルシェ…215万円
BMW…110万円
メルセデス・ベンツ…110万円
アウディ…110万円
ボルボ…50万円
ランボルギーニ…52万円
トヨタ…26万円
フォルクスワーゲン…12万円
三菱…12万円
ジャガー・ランドローバー…10万円
日産…7万円
ホンダ…5万円
ベントレー…▲210万円
ドイツ御三家が横並びの110万円ですが、
ポルシェはそれを大きく引き離していますね。
でも、よく見て下さい。
あるイタリアのメーカーが抜けています。
フィアットでもアルファロメオでもありませんよ。
フェラーリです。
実は、フェラーリは1台あたり「900万円!」の利益が出ています。
これは車両価格3,000万円の内、900万円が利益という訳ではありません。
フェラーリは時々、限定車を発売します。
それが1台4億円だったりします。
これが200台売れると800億円になります。
フェラーリ社の売上が約4,300億円ですから、たった1台の高収益車で
20%近い売上の構成比を占めることになります。
総販売数は約9,300台ですから、
生産台数「たった」2%の車が売上の20%を占めます!
これこそが中小企業の生き残り戦略では無いでしょうか?
フェラーリは中小企業では無いだろう!
という声が聞こえそうですが、スバルの年間販売台数が100万台です。
それの実に1/100です。
中小どころか、零細企業と言えるでしょう。
でも上に書きました様に、1台あたり利益額はトヨタの35倍です。
では一般企業が4億円の製品を即日完売というフェラーリの真似ができるでしょうか?
難しいでしょう。
フェラーリにそれができるのは、「ただならぬ魅力」があるからです。
それは「F1」をはじめとしたレース活動の積み上げです。
70年近いF1の歴史において、コンストラクターズとして
976回の出場回数があります。
ちなみにここ数年調子の良いメルセデスは195回、
トヨタは139回、ホンダは88回。
オイルショックもリーマンショックもフェラーリだって
影響を受けています。
ですが、世界最高峰で最もお金の掛かるスポーツ行事を
70年間休まず「薄紙を重ねるがごとく継続した」企業努力と
その結果に対する市場の評価が、1台あたりの利益額となっています。
因みに、フェラーリの企業理念は下記になります。
「優良なイタリアのデザインと職人の技で、
どこを走ってもユニークなスポーツカーを造る。」
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