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【第383号のテーマ】 値入率と利掛率
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377号のテーマは「儲からない」でした。
その時に粗利益率と言う言葉を使って説明をしたのですが、
粗利益率の計算を正しく把握していない方がいらっしゃいました。
試算表や損益計算書は下記の様な事が書かれています。
(1)売上高
(2)売上原価(仕入、外注費、製造部門の労務費、製造経費)
(3)限界利益またた粗利益
(4)販菅固定費
(5)営業利益
(1)-(2)=(3)
(3)-(4)=(5)
この(3)が限界利益または粗利益ですね。
(1)10,000
(2) 7,000
(3) 3,000
(4) 2,000
(5) 1,000
上記の場合(3)の粗利益率は 3,000÷10,000=0.3 すなわち 30% となります。
会社の試算表には、限界利益(粗利)高の横に30%と記されているはずです。
粗利率目標が30%であれば、このような試算表であれば、達成となります。
28%だと▲2%不足となります。
この状態で目標を達成させようと思ったら、30%以上の
値入(ねいれ)
をしないとなりません。
値入とは
70円で仕入れたものに30円の利益を乗せて、
100円で売る場合の30円の目論み利益の事をいいます。
売価を算出する計算式は、70円+30円=100円 ですね。
30円という「利益高」を目論んだときはこの計算で良いですが、
目標粗利率が30「%」という率の場合の計算式は下記になります。
70円÷(1-0.3)=100円
1-0.3の0.3が粗利益率目標の30%を設定したということです。
粗利率目標が35%であれば、1-0.35となります。
ところが、現場では30%の粗利を乗せるのに
70円×(1+0.3)で計算する人がいます。結果は 91円
91円-70円=21円 が利益です。
上の計算では
(1)売価:100
(2)原価:70
(3)粗利:30 粗利率:30% ← 30円÷100円
下の計算では
(1)売価:91
(2)原価:70
(3)粗利:21 利掛率:23.3% ← 21円÷91円
粗利30%を稼いだつもりが23.3%しか稼いでいません。
これでは、当初粗利率目標を下回ります。
上の計算方法を値入方式と言い、それによって出た利益率を値入率と言います。
下の計算方法を利掛と言います。それによって出た利益率を利掛率と言います。
この商品が在庫処分を迫られたリンゴとします。
利益が30%乗っているから、30%引きで売ろうとします。
上は 100×(1-0.3)=70円 の売価となり、原価を割りません。
下は 91×(1-0.3)=63.7円 の売価となり、原価を割って、赤字となります。
営業の見積が、値入率になっていないと粗利益率目標と計算時点でズレが生じます。
企業の試算表の計算式からも値入率で計算すべきです。
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