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【第472号】 交渉とは何をすることか?

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【第472号】 交渉とは何をすることか?

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ビジネスには交渉がつきものです。

手に入れたいモノをできるだけ安く購入したい

納期が厳しいので、あと数日欲しい

ライバルの提案を白紙にして、是非、我が社を採用して欲しい

是非、あの人には入社して欲しい

社内にもありますよね。

後工程の協力を得て、製造原価を下げたい

より品質アップをはかりたい

キリがありません。

誰もが毎日交渉をしているでしょう。そこで質問です。

交渉とは何をすることですか?

自分の思いや要求を相手に聞き入れて貰うこと

このように考えている人が多いでしょう。

間違いではありませんが、これだけだと交渉は決裂するでしょうね。

交渉とは

この提案によって相手が得することを信じて貰うこと

です。

自分が得することを相手に要求していませんでしたか?

これではうまく行かないことはおわかりでしょう。

まずは相手の立場をよく知ることです。

何を困っているのか?

その解決に必要なことな何か?

そして必要なことを提供する

この3点セットで考えて見ましょう。

御社の提案が顧客にとって、非常にメリットになること

ここを考えて交渉するのです。

では、値上げの交渉はどうするのよ! という声が聞こえてきました。

原材料の相場が上がっているため、仕入れ価格が上がりそれを転嫁したい。

見積と製造コストが合わないから、見積交渉をする。

一見、いずれも自分が得することを要求しているように見えます。

原材料の相場が上がったことで利益減になっている企業はいずれ破綻します。

見積と製造コストが合わない仕事は魅力が無いので、その内、重大なトラブルとなったり、

断られる可能性があります。

上記のいずれも重要なサプライヤーであれば、発注者にとっては大変な事態となります。

担当役員のクビが飛ぶかもしれません。

win-winの関係性を常に作っていれば、値上げ要求は「お互い様」の範疇です。

そこに自信を持つべきです。

ミスクレや納期遅延で迷惑を掛けているから、言えないんですよ~、

と言っているそこの某社さん!

それはそもそも交渉のテーブルにすらつけないことを知っておきましょう。

自業自得というヤツです。

また、原材料の相場上がりは、一社でどうこうなるものではありません。

国家レベルでもどうしようもないこともあります。

世界中のどこから買っても、高いモノは高いのです。

それを認めないということは

「サプライヤー(協力会社)を大切にしていない」

ということです。

そういう発注者であれば、相場が下がったときに、どこも協力してくれないでしょう。

相場は上昇傾向の時もあれば、下降傾向の時もあります。

サプライヤーが困っている時に、要求を聞いて助けてくれたところを

サプライヤーは裏切りません。

ところが、頑ななところへは、相場が下がってもその対応は一番最後となるでしょう。

広告業時代に印刷会社に紙を支給していました。

印刷会社が紙が上がったら、即値上げを言ってきて、値が下がってもこちらから言うまでは

知らん顔という体質に業を煮やしたからです。

紙相場の動きを見て、上がるとなると数ヶ月分を見越して、

製紙メーカーや輸入商社に発注し、在庫を持っていました。

相場が上がるとライバルの企画会社や印刷会社が顧客に値上げを要求し、

顧客から「御社は値上げしなくても大丈夫なの」と聞かれても

安く買った在庫があるので「まだまだ行けます」と言います。

普通はここで大きく儲けることができるのに、それをしない私は信用を得ます。

やむなく値を上げる時には当然一番最後になります。

他社は10円や15円の値上げで交渉が止まっているのに、

私は25円や30円の値上げでもすんなりと通ります。

そして相場が下がると言われる前に真っ先に値下げをします。

そうなると顧客からの発注は私に一本化となります。

ライバルがモタモタしている間にシェアを取ってしまえます。

こういうこともありました。

頑として、値上げ要求を聞いてくれない顧客に、

御社のご要望の価格では逆ざやになりますので、紙の提供ができません。

残念ながら紙を提供して印刷をするというお取引形態を一旦白紙にさせてください。

代わりに、御社から弊社に紙を供給してもらえませんか?

御社は年間この位の紙を使用します。

この位の量なら製紙メーカーでも輸入商社でも直接取引を受けてくれますよ。

紹介しますから、一度交渉されたら如何ですか?

と話を持って行きました。担当者は即、交渉を行ったのですが、

相場が上がっている時に一見さんと安い価格で供給するほど

メーカーも商社も馬鹿ではありません。

顧客は私の要求を受けた方がメリットがあることを知ります。

面白いほどあっさりと値上げ要求を飲んでくれました。

この2つの事例は、自社のメリットよりも取引先のメリットを優先したところ

結果的に自社メリットがあったという事例です。

交渉を相手のためにする

大切な考え方と思います。

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