【第862号】 少数派を軽んじない
会議で意見を述べさせるときに注意したいことがあります。
それは
順に意見を言わせない
ことです。
人は孤独を怖がるので、多数派に同調しやすいものです。
これは社会心理学者レオン・フェスティンガーによって
「社会的比較理論」として発表されています。
簡単に言うと
他者の多くが自分と同じ意見であることで、自分の意見に自信を持ち、
その考えがより強化される様子
です。
ネットの炎上も最初の投稿は
「オレはこう思うんだけど、みんなはどうなんだろう?」
という様子を伺う感じの疑問符付きでスタートしますが、
賛同者が増えると
「そうだよな!」
と感嘆符に変わります。
そして、それを見たどっちか決めかねていた人も多数に流されるのです。
会議でも同じです。
逆もあります。
皆に順に意見を言わせ、賛成が続くと反対を言いにくくなります。
自分が孤独になるのが怖いので、
自分の意見を言わずに黙認という沈黙の一手段をとります。
ドイツの政治学者エリザベート・ノエレ=ノイマンはこれを
「沈黙の螺旋」と名付け
多数派からの反対や孤立を恐れて、自分の意見を表しにくくなる
マスメディアや権力者が多数派を支持することで、
多数派の声は更に大きくなり、少数派はより沈黙へと向かう
世論はこうやって作られる
と言っています。
ヒトラーとナチスの思想コントロールは
この「社会的比較論」と「沈黙の螺旋」から生まれています。
皆さんの会社の会議がこの「社会的比較論」や「沈黙の螺旋」になっていると
方向を誤ります。
少数派を軽んじるとこのようになりますので、御注意下さい。
対策方法はその場で意見を言わせずに、意見を紙に書かせ、それを読ませることです。
そのためにも事前に自分の意見を持って参集させる
「会議開催案内」の作成が重要となります。
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