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【第1,305号】 哲学的視点からコミュニケーションを考える

【第1,305号】 哲学的視点からコミュニケーションを考える

 

「社員や部下に伝わらない」

「なかなか理解してくれない」

という声を良く聞きます。

何故なのでしょうか?

忘れてはならないコミュニケーションの大原則があります。

アイルランドの哲学者ジョージ・バークリーが

18世紀に投げかけた有名な問いにヒントがあります。

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無人の山中で木が倒れたとき、音はするか

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気が倒れると空気が振動し、そこに音は発生します。

しかし、無人の山中であれば、音を認識する人がいませんから、

「音はしない」

が正解となります。

また、バークリーは次のように言っています。

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誰かが認知するとこによって物質が存在する

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ということは冒頭の質問の嘆きが何故、生まれるのかも理解できます。

「社員や部下に伝わらない」「なかなか理解してくれない」

この理由は「認知する人がいない」からです。

すなわち、そこにいる社員や部下は物質的には存在しますが、

哲学的には「伝達相手として存在していない」のです。

では、どうすれば良いでしょうか?

丁寧に伝えることを重ねるしかありません。

最初はほとんど響いてくれない筈です。

それが少しずつ響いてくるようになります。

これが「共振」です。

その瞬間を「そこに存在しはじめた兆し」と捉えてください。

あとは、その共振を大きくするように継続するだけです。

注意したいのは継続をやめるとすぐに共振は小さくなり、やがて止まります。

コミュニケーションをスキルで考えずに

哲学的に考えると違ったやり方が見えてきます。
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