【第1,444号】 皇室は“制度”ではない〜だからこそ世界が敬意を払う、ただ一つの存在〜
「皇室って、誰が作ったの?」
そんな素朴な問いが浮かんだのは、
致知出版の『渡部昇一の少年日本史』という一冊に出会ったからでした。
副題にあった「日本人にしか見えない虹を見る」という言葉に惹かれ、
「もしかすると、皇室の本質がこの本でわかるのでは?」と思ったのがきっかけでした。
■ 皇室は“制度”ではなく、“神話”から続く存在
日本の皇室は、神武天皇を初代とする「万世一系」の家系とされ、
その源は天照大神(あまてらすおおみかみ)から連なる日本神話にあります。
つまり皇室とは、「誰かが制度として作った」ものではなく、
神話を起源として、現実に繋がった“特別な継承のかたち”なのです。
これは法制度とは本質的に異なります。
制度には始まりと終わりがありますが、皇室には“始まりも終わりもない”のです。
だからこそ、今も世界に類を見ない尊敬を集める存在であり続けているのです。
■ 今、政治が踏み込もうとしていることの“違和感”
しかし、現代ではこの皇室に対して、
「女性天皇を認めるべきか?」「女系天皇は可能か?」といった議論が政治の場で行われています。
そのことに、私は強い違和感を抱きました。
なぜなら・・・・・・
人間や政治が生み出していない存在に対して、
人間や政治のルールを当てはめようとすること自体が、そもそもおかしいからです。
これは、「男女平等」や「人権」の問題ではなく、
神話と歴史が連なる神聖な継承に、人間の都合を持ち込んでよいのか?
という根源的な問いなのです。
■ 「女性天皇」と「女系天皇」は全く違う
まず、言葉の整理からしておきます。
・女性天皇:天皇が女性であること。ただし重要なのは、その父が天皇(または皇統に属する男系の皇族)であること。
・女系天皇:皇室の「母」から生まれた天皇。
たとえば、愛子さまの配偶者は一般男性になると思いますので、
お子様が将来即位する場合、男の子でも女の子でも“女系天皇”となります。
ただし、日本の皇室典範では、皇位継承は「男系男子」に限定されていますので、
愛子様は継承資格がないとされています。
歴史上、推古天皇(593年)をはじめ、10代8人の女性天皇が存在していますが、
いずれも父系(男系)の血統を守る中での即位です。
一方、女系天皇が即位すれば、天照大神→神武天皇から続く「父系の皇統」は断絶します。
それはもはや、「万世一系」ではなくなるのです。
ゆえに“女系”によって皇位が継承されたことは一度もありません。
ちなみに、現在の皇室で、皇位継承順位は以下の通りで、
1.秋篠宮文仁親王様(徳仁天皇の弟)
2.悠仁親王様(秋篠宮の長男)
現制度のままであれば、次の天皇は秋篠宮様、その次は悠仁親王様になります。
■ 皇室を“人間の価値観”で扱うことの危うさ
近年、女系容認を「時代の流れ」「平等の観点」で語ることもありますが、
皇室を“制度の一つ”と捉えた時点で、その本質から外れてしまいます。
皇室は、法や制度の“中にある”のではありません。
法や制度という「人間界のルール」に押し込めてしまってはならない存在なのです。
もし皇室が制度の中で定義されるなら、
それはもう“象徴”ではなく、“制度の一部”になってしまいます。
押し込められないからこそ、「日本国の象徴」となり得る・・・・・・そこに皇室の本質的な尊さがあるのです。
だからこそ、私は皇室を人権や時代の価値観で論じること自体が、
不敬であり、本質を損なう行為と感じます。
■ 世界が皇室に敬意を払う理由
・他国の王室は、断絶や革命、乗っ取りを経験してきました。
・日本の皇室は、一度も途切れることなく、神話から現在まで一直線に続いている世界唯一の存在です。
・それは、神話と歴史がつながる唯一の存在であり、単なる政治的な制度ではなく、
「精神的なよりどころ」として日本人の心に深く根づく存在です。
こうした「絶え間ない歴史の重み」と「人々のよりどころとしての存在感」こそが、
日本の皇室が、世界から特別な敬意をもって見られている理由なのです。
■ 本日の教訓
皇室は制度ではない。
私たちを守り続けてきた存在であり、私たちが守るべき“見えない支柱”である。
致知出版の『渡部昇一の少年日本史』
https://online.chichi.co.jp/item/1142.html
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