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【第258号のテーマ】 お金と組織運営
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257号でインディ500レースについて書きました。
今回もレースネタでF1について書きます。
F1は巨額のお金を使用するスポーツで、
小さなチームで年に50億、大きなチームでは200億を超える予算を使います。
それだけのお金を使って、世界のトップクラスのプロ一人ひとりが
勝利に向かって全知全能を傾けます。
現代のF1では、1/1,000秒を早くするのに
1,000万円!
かかると言われています。
と言うことはお金があるチームが勝てるのか?
となりますが、有利であることは間違い無いでしょう。
お金があれば、勝つために必要な材料である
人とモノ
を集めやすくなります。
ところが、F1の歴史を紐解くとお金が十分にあったにも関わらず
良い戦績を残さずに撤退したチームは多数有ります。
トヨタ、ホンダもそうです。
ホンダはエンジン供給者としては、
大活躍をしましたが、チームとしては下記の通りです。
ホンダは1964年~1968年の参戦で、ポイントランキング4位が最上位、
2006年~2008年に再戦していますが、こちらも4位が最上位、
トヨタは2002年~2009年に参戦し、こちらも4位が最上位です。
この結果の要因は勝つための組織を作れなかったことにあります。
日本の大企業はワンマン体制ではなく、合議制です。
何か起きたときに、
一人の人間が即座に決断し、指示を出し、責任を負う
ということができません。
冒頭に書きました何百億というお金の使い道をワンマンで決めることができません。
F1の様に、世界最先端の開発スピードの世界において、
合議制では後塵を拝することになります。
ところが、チームとして比較的に小さいロータスは
2012年~2015年のポイントランキング4位を獲得し、
上記のホンダ、トヨタと同様の結果を残しています。
ロータスの戦略は明確です。
1/1,000秒を早くするのに1,000万円!
という新技術の開発の為のお金の使い方は切り捨てました。
タイヤとドライビングに優しいマシン特性を持たせることを徹底しました。
ここに徹底して予算を突っ込み、更に、全戦で上位入賞を目指すのではなく
勝てるサーキットを絞り、そこで確実に表彰台を獲得できる様に
マシンを作りました。
お金が無ければ、どういう戦略にしていくか?
それがワンマンであっても即断即行と徹底させるリーダーシップ。
更に、お金が無いのであれば、
その使い方を絶対に外せないところに重点的に使って行く
コロナ災禍での中小企業の生き残り戦略は、
ワンマンで即断即行
そして
選択と集中
でしょう。
ワンマンは嫌だ~
という声も聞こえてきそうですが、それが嫌なら
大手企業へ転職するか
ワンマンで決められる前に、
合議制でそれ以上のスピードと品質の戦略を上申することですね。
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