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【第398号】 全員営業で全員がテレアポをやったら組織がまとまりました
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先日、関西APRAの勉強会で共立運送株式会社の高居所長様に講師をお願いして
『トップとNo.2の連携について』学びました。
詳しくは下記をご覧下さい。
この中で、「テレアポで全員営業」というお話しがあり、
ドライバーさんも含めて全員で新規開拓を行うという取り組みでした。
御社では、営業や販売部門だけでなく、製造、配達、管理、厨房、サービスなど
全部門の全員にテレアポを要求するとどのような事になりますでしょうか?
1.それは良いことですね。全員で新規開拓しましょう!
2.趣旨は解りますが、営業や販売部門以外はやったこと無いから難しいでしょう
3.新規開拓は営業の仕事でしょう。私らは私らの仕事があります
4.なんでそんな事しないとアカンのですか? そんな仕事するなら辞めます
概ね、このような反応だと思います。
1はまず無いでしょうね(笑)。
共立運送様も同じ様な初期反応でした。
ですが、今では全員営業を当たり前のようにされています。
社員一人ひとりの意識が高まったのでしょうか?
現在はそうだと思います。
ですが、最初は違っていたはずです。
自発的に参画されたとは思えません。
高居所長も最初は「できない」と思われた筈です。
そんな無理や~
ですね。本メルマガの読者もそう思われたでしょう。
正しくは「やらせることはできない」でしょう。
もう少し正確に言うと「やらせることは極めて困難」だと思います。
本当にそうでしょうか?
管理職ご自身が「やりたくない」と思いませんでしたか?
自身が「やりたくない」ことを「部下がやらないだろう」とすり替えていませんか?
『薩摩の教え・男の順序』というものがあります。
多くの企業で「挑戦者の順序」として、重要な教訓となっています。
一、何かに挑戦し、成功した者
二、何かに挑戦し、失敗した者
三、自ら挑戦しなかったが、挑戦した人の手助けをした者
四、何もしなかった者
五、何もせず 批判だけしている者
管理職自身が挑戦者でなければ、部下に要求はできません。
管理職自身が挑戦者であれば、部下に「挑戦しよう」と言うはずです。
高居所長の取り組みを聞いて「できない」と思ったら「ゼロ」です。
before & after がイコールです。
「極めて困難」だけど「何とかできないかな?」と思ったら「一歩」です。
セロとイチは大きく違います。
書籍、研修、人の話などいろいろな学びの機会があると思います。
そこで重要なのは
「393号 頑固なアマチュアをプライドの高いプロに育てるポイント」
で書きました様に、「一旦素直に受け止める」ことです。
共感
ですね。
「できない」は拒否ですから
反感
です。
共感と反感は大きく違います。
せっかくの学びです。
学びの後に、自分の心にあった「反感」と向き合い、
「共感」に変える努力をしませんか?
私は広告業のサラリーマン時代に「全員営業をさせる」という研修を受け、
それを要求したことがあります。
営業がせっかく取ってきた新規を制作のミスによって、失うことが続いたからです。
研修を正に機会と考え、
アポすら取れない、まして受注することが如何に難しいかを知ってもらうために
強権発動で行いました。
制作チームの管理職を説得し、彼らの部下一人ひとりを説得しました。
私の場合、「言い出したらきかない」ことをみんなが承知していたので
嫌々でも「ハイ」は言わせやすかったと思います(笑)。
ですが、嫌々でアポが取れる筈がありません。
ですから、ルールを作りました。
一件アポが取れたら、その時点で「あがり」というルールです。
カメラマンもデザイナーも早く「あがり」たくて必死になっていました。
その中で、面白いことが起こりました。
事務員さんは当初から外していたのですが、
私たちにもやらせて下さい、と言ってきたのです。
全員が必死になって電話をしている姿をみて、自分達も・・・と思ってくれました。
嬉しい申し出に感謝し、協力をお願いしました。
流石に事務員さんです。
普段から営業の電話を受けているので、逆の立場で言葉巧みに話をしています。
事務員さん3人ともアポを取ってくれました。
そうなると焦るのが制作チームです。
俄然、気合いが入った様に感じました。
そして何と、最後まで乗り気でなかった一人のカメラマンがアポを取ってくれました。
アポが取れても笑顔が見れませんでしたが、彼はそのアポで営業が訪問した時に
「どうだった?」と聞いてくれていました。
残念ながら受注はできなかったのですが、この体験で
制作チームはアポを取ることの難しさを知り、更に受注することの難しさも知りました。
その後の仕事で劇的にミスが減るというようなことはありませんでしたが、
一つひとつの仕事を営業と制作がチームとなって、やるようになったのは間違いありません。
以後、3ヶ月に一度、支店内キャンペーンとして全員営業を実施しました。
2回目は1回目ほどの抵抗感はありません。
当然、3回目はよりスムーズになります。
1年も経つと結構アポが取れたりします。
間違い無く、組織としての団結力は高まりました。
管理職はこのように「先の先」にどんな事が起こるだろうか?
という先読みがとても重要です。
全員営業!テレアポ!
という言葉にのみリアクションしていては、ご自身も部下も成長できません。
成長は壁を乗り越えて初めて手にすることができます。
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