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【第502号】 ワーキングメモリが仕事ができる、できないを決める
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ワーキングメモリをご存知でしょうか?
パソコンの話ではなく、脳の話です。
脳の前頭前野にあります。
どういう働きをするのかと言いますと
会話のシーンをイメージしてください。
相手の喋っている話を聞きながら、それにどう受け答えをするかを考えます。
ワーキングメモリが機能しないと
相手の話を聞き、それへ受け答えするという連携できません。
話をしていてチグハグな返答をする人がいますよね?
そういう人はワーキングメモリが弱い可能性があります。
読書でも同様です。
小説を読むとそのシーンが脳にイメージされます。
それが感情を刺激して涙ぐんだり、怒ったりします。
ワーキングメモリが機能しないと小説を読むではなく、字を読むだけとなります。
もう一度会話のシーンをイメージしてください。
人が話をしている時に自分の返答を深く考えていると
人の話を聞くことが疎かになります。
傾聴が大切と言われることが良く解りますね。
また人に話をする時に矢継ぎ早に話す人がいます。
相手の立場を考えず、難しい言葉で喋る人もいます。
こういうシーンでは、聞く方は疲れますし、訳が解らなくなります。
これはワーキングメモリのキャパ以上の情報が入ってくるからです。
このワーキングメモリは人によって差があります。
以下があてはまる人はワーキングメモリがやや弱いかも知れません。
「頼まれたことをすぐに忘れる」
「一度に二つ以上のことを処理することが苦手」
「電話で相手に言われたことをメモした時に抜けがある」
「たくさんの資料を開いて、一つに纏めることが苦手」
「指名されて意見を言うことが苦手」
「質問は?と言われても質問が整理できない」
「うわの空になりがち」
「あれやこれや、いろいろと試すことが苦手」
「臨機応変よりも型にはまった作業が好き」
「頭の回転が遅い」
「予見能力が低い」
如何ですか?
あてはまった人は悲観する必要はありません。
ワーキングメモリは記憶という脳の機能ではなく、
能力なので鍛えることができます。
アメリカの心理学者 ジョージ・ミラーは、
人が一度に見たり聞いたりして覚えられることは「5~9個」と発表しています。
これは5桁の数字は覚えられるが、10桁の数字は覚えにくいということです。
では11桁の電話番号はどうでしょうか?
11桁を覚えるのは大変ですが、下記の様に3つのグループに分けて
一つずつ覚えると覚えやすくなります。
XXX-XXXX-XXXX
グループ化による記憶能力向上策です。
スポーツのルールは必ず、野球、サッカー、バレーボールなどの
カテゴリにヒモ付けされて覚えます。
これもグループ化です。
職場にある様々なルールも必ず、カテゴリにヒモ付けされます。
このように自分でカテゴリを作ると記憶能力は向上します。
認知障害や発達障害になるとこのヒモ付け能力が弱くなるのでしょうね。
違う方法もお伝えします。
マニュアルを覚えることをイメージしてください。
重要な箇所をマーカーで塗ります。
塗ったところは、視覚イメージとなって記憶に残りやすくなります。
マニュアルは文章よりもイラストや画像の方が記憶しやすいですよね。
更に動画だとより残ります。
これらは視覚化による記憶能力向上策です。
この他には電話番号を携帯に記憶させて呼び出すのではなく、覚えるようにする。
ナビで検索した後、ナビでルートを確認して、ナビを使わずに走る。
これらも訓練になります。
その他、国語の読み・書き、算数(計算・暗算・ソロバン)も効果的です。
江戸時代の寺子屋の教育は上記に力を入れていました。
武士だけでなく、農家の子も商人の子も同じ様に学んでいました。
これが明治維新につながっています。
この学び方は戦前まで続き、戦後の日本の大復興を成し遂げたと言えるでしょう。
今の子供はパソコン、スマホに頼り、ワーキングメモリを鍛えていません。
このような学習で良いのかな? 日本の未来は大丈夫かな? と思います。
最後にもっとも重要な事をお伝えします。
ワーキングメモリを鍛えても
「あれやこれや、いろいろと試行錯誤できる」
「臨機応変が得意」
「頭の回転が早い」
「予見能力が高い」
これらは改善できません。
何故なら、これらは「創造力」が必要だからです。
創造力は経験量から生まれます。
経験が少ない人はいくらワーキングメモリを鍛えても
そこに展開する情報がすくないため、貧弱な発想で終わってしまいます。
ということは
いろんな経験こそ最も重要な訓練
となります。
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