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【第694号】 民信なくば立たず~孔子~
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「民信なくば立たず」は孔子の言葉で
国民の為政者への信頼がなければ、国家も人も成り立たない、
という意味ですが、この言葉を正しく理解するためには
弟子の子貢との会話全体を把握する必要があります。
(※ →のところだけ読んで戴ければ読みやすいと思います)
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子貢問政。
子貢(シコウ)、政(まつりごと)を問う。
→ 子貢が為政者の心構えを質問しました。
子曰、足食、足兵、民信之矣。
子日く、食を足(た)し、兵を足(た)し、民、之(これ)を信ず。
→ 孔子が言いました
民の食や生活の安定、十分な軍備、そして政権への信頼でしょう。
子貢曰、必不得已而去、於斯三者何先。
子貢日く、必ず已(や)むを得ずして去らば、
斯(こ)の三者に於て何(いず)れをか先にせん。
→ 子貢が続けて質問しました
三者のうち、どうしても棄てなければならないとするなら、
最初にどれを棄てますか?
曰、去兵。
日く、兵を去らん。
→ 孔子は答えました
軍備でしょう。
曰、必不得已而去、於斯二者何先。
日く、必ず已むを得ずして去らば、斯の二者に於て何れをか先にせん。
→ 子貢はさらに質問しました
残った二つのうち、更にどうしても棄てなければならないものは、
何でしょうか?
曰、去食、自古皆有死、
日く、食を去らん。古(いにしえ)自(よ)り皆(みな)死有り
→ 孔子は言いました、
食糧です。食べなくても、古来、人はいつか必ず死にますから・・・。
曰、民無信不立。
曰く、民、信無くば立たず。
→ 孔子は更に続けました。
もし為政者への信頼がなければ、国家も人も立ち行かないのです。
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食を給料や福利厚生、軍備は設備、政権を経営者、国家を会社と置き換えて下さい。
経営者が信頼されないと、会社も社員も立ち行かないということです。
実際には給料や福利厚生、設備も重要でしょう。
しかしながら、311ですべてを失ったように見える企業の中で
見事に再建されたところは
経営者への信頼だけは失っていませんでした。
経営者はそんな社員を見て、社員と一緒に再建に立ち向かったのです。
経営者が信頼されるためには、経営者がまず従業員を信頼することです。
部下の失敗を咎めず、それを受けとめること。
ここからスタートです。
また、部下にダメ出しをする前に
自分の人格や指導方針を教育、育成することが先です。
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