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【第702号】 門番としての人事部~ZAPPOS~
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本日はアメリカの靴の通販会社で顧客対応が神対応として有名な
「ZAPPOS」の人事部の考え方を紹介します。
ZAPPOSは米フォーチュン誌が選ぶ「働きがいのある企業100」ランキングで15位
になったことがあります。
また、アマゾンが経営には一切口だししないことを条件に傘下に加えています。
アマゾングループの未来のためにZAPPOSのやり方を学びたい、という理由です。
ZAPPOSを詳しく知りたい方は下記をご覧下さい。
https://hrnote.jp/contents/b-contents-editorial-zapposkai-180227/
ZAPPOSでは、堅固な企業文化を作るためには、
その組織の文化定義(クレド)に合った人を選んで迎え入れる、
ことを徹底しています。
採用については、次のように定義しています。
文化定義に合った人を見極めることとは「合わない人を排除する」ことである。
如何でしょうか?
英語を日本語に訳すと排除と言う言葉になりますが、一切認めない、ということです。
具体的に説明します。
差別化は「企業の持つ個性」によって生まれます。
その個性を強く打ち出すためには、「企業が求める人材の適正条件が重要」であり、
「こういう人は来なくて良い」ことを明確にしなければなりません。
明確にすることで、求職者が自分で振り分けのプロセスを行ってくれます。
すなわち、
「この会社でどうしても働きたい」
「この会社では働きたくない」
この二択を求職者が自分で行う、ということです。
ZAPPOSはサウスウエスト航空やリッツ・カールトンと同じで、
そこで働く人のプロ意識が極めて高く、
自分に甘い人や稼ぐことが主目的の人が溶け込める環境にはありません。
もし、そういう厳しい企業風土に甘い人が入社するとどうなるでしょうか?
自発的に辞めてくれると良いですが、なかなか辞めてもらいにくいものです。
解雇しようにも、スキルが無いとその理由にしやすいですが、
企業文化に合わないからといって解雇しにくいでしょう。
だから、採用の門をくぐるときの「選別」をとても大切にします。
採用に時間をかけることは当たり前ですが、
4週間の研修プログラムの2週目を超えた時に
「採用を辞退する人は2,000ドルを差し上げます」と退職オファーをします。
これは辞めさせるためではなく、
求職者がZAPPOSで少しでも働くことに悩んでいたら、
それが後日の退職となる可能性があるので
「よく考えてください」
というきっかけを与えているのです。
更に、この退職オファーは採用後の現場配属時にも行われます。
これ程までに「ZAPPOSでどうしても働きたい人」だけを採用するのです。
それでもZAPPOSに向かない人がいます。
そんな人は「即解雇」となります。
ダメな人にも成長の機会を与えて、何とか頑張って欲しい・・・
ダメな人でも良いところはある。その内、芽を出すはず・・・・
今辞めさせると残った人が困る・・・
多くの企業、特に日本の法人はこう思いがちですが、
ZAPPOSは社員は労働力の提供者ではなく、企業文化の担い手ですから、
企業文化に合わない人は即解雇します。
ZAPPOSだって解雇はしたくありません。
だからこそ「退職オファー」の制度があり、
人事部は「門番」として存在するのです。
私はZAPPOSの
美味しい料理は腐った食材や癖のある食材を使って、
作ろうとおもっても大変苦労する。
創りたい料理にもっとも適した食材を使うべき
この考え方に衝撃を受けました。
腐ったり、癖のある食材を使うと美味しい料理ができないだけでなく
他の食材まで腐ったり、変な味になります。
その逆はありません。
極めて理に適っています。
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