【第992号】 褒めると叱るの心理学 ~オペラント条件づけでモチベーションを高める方法~
褒めるべきか?、叱るべきか?
この話題は本メルマガでも何度となく取り上げています。
今回は社会心理学的に考えます。
自分を褒める、自分を叱る
このことで自分をコントロールする場面も多いですが、
やはり他者や社会からの褒められる、叱られるという評価が気になりますし、
大切にしています。
他者からの評価の褒められると叱られるは、肯定と否定として顕在化します。
売れる、売れない
好き、嫌い
イイネ、そりゃあかん
そう思う、そう思わない
などです。
会社においては、自分の意見や考えに対して、肯定されるか、否定されるかで
モチベーションが変わります。
否定されてよりモチベーションが高まる人もいますが、
多くの人は肯定されると自分の意見や考えに自信を持ち、
自信を持ったことが次の自信に繋がり(=自己肯定感が高まる)、
その後の思考もその方向に向きやすくなります。
ところが否定されると、自分の意見に自信がなくなり(=自己肯定感が低くなる)、
以後は自分の意見に自分が疑いを持ったり、無理矢理自分の思考を否定したりします。
こういう思考態度の変化には
オペラント条件づけ
という心理プロセスが影響を与えているのです。
自分の意見を肯定されたり、否定されたりするとどうなるでしょうか?
思考の基準がなくなるので、脳が混乱します。
いきいきと仕事をしていた人が急に人が変わったように元気を失うことがありますが、
それは脳が混乱しているからです。
その状態は苦しいので、病気になったり、出社拒否、退職などの逃げ場所を求めます。
また、次のような深刻なマイナス事象も発生します。
肯定されることがモチベーションになる人は、否定が続くと否定する人が邪魔になります。
それがハラスメントになったり、暴力沙汰になったりします。
多くの人はストレスから環境を変える(=自閉する、退職する)行為に出てきます。
逆に否定されることに耐えれる人は、我慢を重ねます。
自分の意見を言わなければ、否定されることがないからです。
口下手だから、シャイだからという理由に目を向けがちですが、
そうじゃないことも多々あるので注意が必要です。
ここまで肯定と否定で話をしていますが、次は肯定=褒める、否定=叱られると考えて下さい。
上司や仲間に褒められると自信が出てきます。
自信がやる気の源泉ですから、更に褒められるようなことに挑戦し始めます。
そのような人が叱られると、一瞬落ち込みますが、
褒められる快感(=モチベーション)を知っていますから、自分の思考や行動を自ら改め
新たな挑戦をします。
そのときには「今度は失敗しないぞ」という気持ちが心の奥底にあります。
しかしながら、このような状況でありながらもう一度失敗したとします。
そのとき上司や周囲は、叱ったり、否定しては駄目です。
そうすると上に述べたように脳が混乱するからです。
「次にリカバーしたら良いよ~、リカバーできるようように一緒に頑張ろう」
といった声掛が重要になります。
それにより、心が否定領域に落ちていかなくなるからです。
肯定(=褒める)と否定(=叱る)のバランスは8:2くらいでしょうか?
私は9:1でも良いと思います。
このように
オペラント条件づけ
はモチベーションに非常に重要な役割を果たします。
人と向き合うときに絶対に忘れてはいけない心理プロセスですね。
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