9月例会のベンチマーク先は豊産業株式会社様です。
2018年に入会されたため、今回のベンチマークが初受入となります。
もっとも2月の第二創業出航式、4月の経営発表会で外部の方々の環境整備ベンチマークを受け入れておられるので実質3回目とも言えます。
しかし、まだ環境整備に取りかかられて1年程度ですが、他社が10年は掛かりそうなレベルに既に到達されています。
私は4月に環境整備と共に朝礼も見学いたしましたが、朝礼も関西APRAでは正栄工業様の次のレベルまでに既に達しています。
スピードと品質の両方を高次元でバランスを取られて成長する企業が豊産業様です。
素晴らしい会社です。
環境整備も朝礼も素晴らしいのですが、豊産業様の素晴らしさはもう一つあると思います。
先程、1年で環境整備も朝礼も高いレベルと書きましたが、これは「やれ!」と言われてできるものではありません。
またいくら自発的であっても「しなければならない」という責務でも難しいでしょう。
では彼らはどうして今のレベルに辿り着いたのでしょうか?
それは「楽しむ」ことと思います。
自分たちが自分たちの決めたゴールに向けて、部署間で対抗しながら、競い合い、励まし合って、まるで「部活」のように環境整備と朝礼を「笑顔」で楽しんでいらしゃいます。
今回のベンチマークでは2つの工場でたくさんの方がベンチマークの受入に関わられました。
そのたくさんの方が社内に多数掲示されている「笑顔のシンボルマーク」の様に笑顔でした。
豊産業様はホームページを開くと大きく
私たち豊ファミリーは、日本一の”笑顔であいさつ”を実践します!
と書かれています。
このスローガンはあいさつの実践ですが、業務を支える企業風土には「笑顔で楽しむ」がある様に思います。
それを強く感じた一日でした。
今回のベンチマークには7社17名でした。
ベンチマークの評価点は本社が89点、見津が丘工場が90点でした。
素晴らしい得点です。
それではいつものように写真を使って解説をします。
最初に私たちを迎えてくれたウエルカムボードです。季節感一杯のボードです。左端の山田さんの作品です。
山田さんは1社毎にホームページ等で情報を調べて、書いて下さいました。7社分を調べて書くのは大変です。これは「やりたい!」という思いが無いと絶対にできません。どんな経営者もこれを命令でさせることはできません。素晴らしい人だと思います。間違いなく全APRAのウエルカムメッセージで断トツ1位です。
正栄工業様と弊社です。左の正栄工業様はオレンジの作業服を着て、ラジオ体操をしている姿が描かれています。弊社の場合、会社ロゴがあしらってあり、Facebook等から私の趣味を見つけ、また私宛のメッセージが書かれています。写真をクリックすると拡大できるので、御確認下さい。
グッドフェローズ様とハナワークス様(男性向け美容室)です。
はなふさ歯科医院様、共立運送様、てんてん様です。
恒例の自己紹介です。てんてん様より2人の若者がベンチマークに初参加。しっかりと挨拶ができるところが「日頃の教育」を感じます。素晴らしいです。
石川社長のご挨拶。
会社紹介と環境整備の取り組みを説明して下さった松尾様と長谷様。
経営理念です。
豊産業様の環境整備への取り組みポリシーです。写真の様に「6SS」をテーマにされています。
何故、環境整備を行うのか? その解説です。
環境整備に取り組んだ最初は廃棄からスタートされました。15トンを廃棄されました。
朝礼台です。このボードを囲むように並びます。司会者はボードの後ろに立ちます。今から「スマイルリレー」をしますよ、ということです。
司会者用のシナリオはこのようになっています。
朝礼台の全景です。キャスターが付いているので移動可能です。ピンクの物はタイマーです。
コーナー毎にこの写真の様に担当者がBefore&Afterの写真を使って、改善を解りやすく説明して下さいました。真ん中にあるスタンドはスタッフが紹介されています。みんなでやりました~!というのが伝わってきます。
切粉の廃棄手順が今日現場に配属された人でも作業できるように示されています。
照明箇所の表示とスイッチが色分けでリンクされています。ベトナム人作業者のために漢字にはフリガナがふられています。
一所懸命に説明を聞き、メモを取る参加者。
白線を踏まないというルールを徹底するために顔写真が貼られています。楽しんでいますね。
写真右奥の黄色の箱が置かれているパイプラックが改善箇所です。お客様に納品する部材を床に直接置くのは嫌だ、という発想から生まれました。また高い位置に箱があるので、腰をかがめずに済むため作業負担も軽減されます。
見ての通り。思わず笑いがこぼれます。
部署毎にスタッフが紹介されています。
加工場のシンボルマークと部署の理念です。
業務で使うPCですが、使わないときはメッセージボードになります。左のモニターには本日休みの人、右のモニターは誕生日の人が表示されています。
加工課の掲示板です。文字だけのワープロ文書が貼られるのではなく、イラストや画像がふんだんに使われ、重苦しさがありません。ここでも楽しんでおられます。
サンクスカードです。小さな文字でたくさん書かれています。書き殴りがありません。丁寧に書かれています。ここにもやらされ感がありません。
月次の表彰と提出状況のチェック表です。チェック表ですが、「サンキューお届けチェック」となっています。
一月を「話し愛」「認め愛」「高め愛」「助け愛」と4つの週に分け、週単位で達成確認をされています。話し合いは未達(下から6番目の人が提出未であったため)のためオレンジに塗られていません。第2週は全員達成のため緑で塗られました。第3週は数名未達のため塗られていません。こういうところにも楽しんでいる感がありますね。
11時45分から12時までは清掃活動の時間です。パートさんがブラインドを外して掃除をされています。
ゴミの分別です。ベトナム人作業者にも解る様にベトナム語でも書かれています。
こちらも分別ゴミですが、産廃用と売れる金属用のゴミ箱があります。
まるで未来工業さんのように蛍光灯に個別にスイッチが付いています。未来工業さんでは省エネ効果はあまりなく、逆に機器寿命は短くなると言われている様ですが、「無駄使いしない」という意識を植え付けるためにされていると聞きます。おそらくそれを実践されているのでしょう。
ウレタンマットを型抜きして文具を置かれている場所と仕切で整理されている箇所があります。何でもかんでもウレタンマットに型抜きではなく、このような工夫も参考になります。それよりも机の上の記念写真が素晴らしいです。この方だけでなく、数名の方が同様にされていました。
こちらの方は壁紙が記念写真です。机の上、壁紙に会社行事の記念写真を置く=会社が好きな証拠です。
曲尺、長尺は定位置が難しいです。動かない様にウレタンで枠を作り、両面テープで固定しても両面テープはすぐに外れます。接着剤で固着すると今度は原状復帰できません。豊産業様では、養生テープをまず貼り、そこにウレタン枠を接着剤で止めています。素晴らしいアイデアです。
在庫置き場と発注票。伊部様のパクリです。
前の写真の発注票はマグネットになっていますので、総務の「次回注文」と書かれたホワイトボードに貼ることで発注依頼となります。右のほうきやモップのイラストの横にある数字は現在の在庫を示しています。このようなイラストも仕事を楽しんでいる証拠ですね。
秋ですな。
誰の仕事か誰でも解ります。
本社を後にする際のお見送り。メッセージボードが置かれているのはよくあるパターンですが、手持ちで笑顔は初めてです。良いですね~。
見津が丘工場のウエルカムボード。
現場の作業机の中もこのようにウレタンを使って整理されています。見津が丘工場ではベトナム人作業者の方も説明をしてくれました。在日2年でも日本語を上手に話されます。この方は日本人です。
シンクに汚れも水滴もありません。素晴らしいです、
ルーターはコードが長いので丸めるにしても邪魔です。ホームセンターのシャワーヘッドを固定する留め具を使って、整理されています。工夫力が素晴らしいです。
すのこを使った棚。スリットから光が入り、棚の奥に有るものもよく見えます。これも素晴らしいです。
掃除道具の移動カート。廃品利用とのことです。これは便利です。掃除をしたい場所に引っ張って行くだけでよいですし、掃除道具を複数設置しなくても良いです。
掃除道具置き場。整然としています。
雑巾を干すクリーニング屋さんのハンガーはズレやすいので、このようにスリットが入っています。やるな~。
掃除機にも置く場所にも表示されています。床の黄色のテープの下にテプラが貼ってあります。これにより掃除機を動かしてもテプラが剥がれません。
3定箇所の目標と担当者分け、進捗管理表。これはとても重要ですね。
お見送り時にはレッドカーペーットではありませんが、カーペットを引いてくれています。これも初体験。嬉しい気配りですね。
この記事へのコメントはありません。