■ご挨拶
20年以上の実務コンサルの経験で貯まった引出の中から、経営者の視座と意志決定の力を高めます。管理職にとってはリーダーシップの育成や心理的安全性の高いチーム作りのヒント、部下や予実管理のポイントなど多数の実務ノウハウがあります。また一般社員の方々にはモチベーションアップ、フォロワーとしてのあるべき姿、更には仕事や人生の楽しみ方などをお伝えします。それぞれの立場で「現場での力の発揮の仕方をMAXにするノウハウ集」と言えます。
孔子、ドラッカー、松下幸之助氏、本田宗一郎氏などのお言葉からの置き換え学習、F1ドライバーやチームマネジメント、トップアスリートの考え方、お坊さんの説教、脳の構造から生まれる事象やホルモン分泌による行動や思考特性など、様々な切り口から御社の「現場力をMAXにする無料メルマガ」です。
月~金の日刊配信を基本としています。是非、ご登録をよろしくお願いいたします。
■高評価だったメルマガ
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【第90号】 渋沢栄一の格言五則 その1
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2024年に新一万円札の顔となる「日本を代表する事業家 渋沢栄一」の「論語と算盤」の巻頭にある
「格言五則」を何度も読み返しています。
皆様に紹介したく、5回に分けて掲載したいと思います。本日は
言行君子之枢機。枢機之発、栄辱之主(原文は易経)
言行は君子の枢機なり。枢機の発は、栄辱の主なり
言行は君子にとって肝心かなめのポイントであり、
この引き金を引く一瞬で栄誉か恥辱かどちらかに決まる。
すなわち、言行は君子であるかどうかが決まるもっとも重要なこと。
君子を社長、リーダーと置き換えると良いと思います。
しかし、これは社長、リーダーに限ったことではなく、人として、日頃から言行一致は基本です。
また、発言の仕方によっても栄誉か恥辱に分かれることがあります。
本メルマガでも、叱る、褒める、怒るについて、触れていますし、
私のセミナーでも叱ると怒るの違いを説明しています。
叱り方について心得ていても、叱咤激励がパワハラと取られることもありますし、
叱るどころか、考え方や行動を正しているだけでも、「圧を感じる」と言われることもあります。
それほど「発する」ことは難しいということですね。
人を指導、導く立ち場の人。社長、役員、部長などの地位が高い人。
発言と行動にはより一層自戒しないとなりません。
その2 https://km.kando-m.jp/news/mm91/
その3 https://km.kando-m.jp/news/mm92/
その4 https://km.kando-m.jp/news/mm93/
その5 https://km.kando-m.jp/news/mm94/
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【第144号】 人の器
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器が大きい人と小さい人という表現があります。
この器の大小は何を見て言われるのでしょうか?
私は体重が180cmを超え、体重も90kgを超えているので、
身体が大きいとは言われますが、器が大きいと言われません(ToT)
ということは物理的なものでは無いということです。
器が大きい人の特徴の一部を記してみます。
人を許すことができる
自分の間違いを認める
他人を認める
差別をしない(平等である)
怒らない(いつも笑顔)
人を不快にさせない
細かい事を気にしない
人に頼りにされる
緊急時に冷静である(解決方法を知っている)
いつの間にか中心になっている
ポジティブ(前向き)
自分に厳しく、他人に優しい
書いていて、自分とのギャップに嫌になってきました(ToT)
このような人は確かにいらっしゃいます。
持って生まれたものなのか、長い人生で築かれたものなのか?
幼い頃を知らないので、ちょっと解りませんが
器の小さい部分を捨てて、大きい部分を取り入れる
ことで実現可能と思います。
このように考えると人の器は
決まっている
のかも知れません。
上記に上げた項目を多く持つ人は器が大きく見える。
逆に、少ない人は小さく見える。
ということは、器を大きくしようとせずに
器が小さく見える要素を「先ず」は捨てていけば、
その空いた部分に器が大きく見える要素が貯まっていくのでは?
と考えます。
【第388号】
部下の技術水準を知らずにどうやってライバルに勝つのですか?
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~部下の力量知って敵と戦う将に負けなし!~
松下幸之助氏ネタです。
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自分の技術を認識する
ぼくはこのあいだ、ある一つの器具を見たところ、
なんとこれはまずいなと思うたわけです。
ぼくの目から見たら非常にまずいんですね。
一流会社の堂々とした製品とはいえない。
こんなものは信用を落とすと思うようなものなんです。
ところがそこの技術担当者は、これを平気で出している。
それは認識していないわけですね。
つまり、自分の技術そのものを認識できているかどうか。
あるいは自分の技術とよその技術とを対比した場合に、
どれだけ劣っていてどれだけ進んでいるかという、
対比認識もできていない。
自己認識も対比認識もできていない、
ということは競争相手に対する認識もない。
こういう状態においてやっておれば、
これはもう会社のためにならないことは決まっている。
(昭和34年9月28日 松下電器技術関係幹部社員懇談会)
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この文章からは重要な複数の学びがあります。
まずは
一流会社の堂々とした製品とはいえない。
松下電器産業というブランドのプライドをかけた品質とは言えない、
と氏は言われています。
しかし、これは一流会社に限ったことではありません。
製品・サービスを提供して、その対価を貰うのであれば、
誰もが知っているブランドでなくても、その作り手や担い手は
堂々としたプライドをもって提供しないとなりません。
それが
「買い手に製品・サービスと一緒にお渡しする責任という保証書」
だと思います。
もう一点は
自己認識も対比認識もできていない、という箇所ですね。
読者の皆さんは、自分の技術レベルを認識されていますか?
自分の技術とよその技術とを対比して、その優劣を認識されていますか?
氏はモノ作りの技術面を語られていますが、
技術はそれだけではありません。
マネジメント技術、工程管理技術、接客技術、カウンセリング技術など
業種、職種によって様々な技術を要求されます。
例えば、自社の部下管理において、どういう技術が必要か?
その要求に対して、自分は今、どの程度まで習得しているか?
ライバル会社の同じ職位、職責の人間と比べて、優っているのか? 劣っているのか?
ライバルに限らず、自分の会社が所属している団体の
他社の同職位、職責の人と比してどうなのか?
自分の位置を把握しないと次のステップアップ先が見えません。
また何が不足しているのかも解りません。
それを把握せずに、過去の経験や自分の周囲からの学びだけという
不勉強さで技術向上できるのでしょうか?
氏は
会社のためにならないことは決まっている
と言われてますよ。
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【第399号】 訴訟を受けたコピーブランドが本家に○○されました
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世界一のギターメーカーはどこか知っていますか?
ギブソン? フェンダー? マーチン? アイバニーズ?
グレコ? ヤマハ?
いずれも違います。
松本に本社がある「フジゲン」です。
世界シェア40%を占め、月産14,000本以上(最盛期)を出荷しています。
創業者は横内祐一郎氏で現会長です。
氏は教育者になりたいという夢を母の願望で断念し、農家の後を継ぎます。
恩師に「日本一の農家になれ」と言われそれを目指し、
手始めに「日本一のナス農家」を目指します。
1本のナスから従来の2倍の収穫があれば、間違い無く日本一になれると言われ
それを研究し、見事に成し遂げます。
それを学びに日本中から若者が学びに来て、氏は「タダの労力」を手にします。
ナスは彼らに任せて、
次に、氏は一頭の乳牛から倍の搾乳ができたら酪農家全体が儲かると考え、
それの研究を始めますが、国内に参考になる資料はありません。
八方手を尽くして探したところ、東京の輸入書の専門店にあるかも?とのことで
松本から東京に向かいます。
英語が全く読めないので、一冊ずつ本を手に取り、
乳牛の写真と搾乳している写真が載っている本を探します。
その本が目指す本かどうか解らないまま、それを買って帰り、
一語ずつ辞書を引きながら、読みます。
幸いにも参考となる記述を見つけ、それを試行錯誤します。
苦労の末、ようやく当初の目標通りの成果が得れる牛を育てることができました。
国からも賞を得るほどの牛となり、その子牛は市場価格の倍以上で売れる程になります。
そんな折、尊敬する教授から
「これからは農業の時代ではない、工業製品の時代」
と言われ、その日の内に農家を辞めます。
「バイオリンが売れている」と聞き、作ったことも無いのに「職人」を十人雇用します。
上記の牛小屋を壊して、製造工場に変えます。
そこそこ売れ始めますが、「これからの時代はギター」と言われ、
ギター製造に転向します。
国産のちゃんとしたギターが無い時代です。
マーチンのギターを購入し、それを分解して、そっくりに数本のギターを作ります。
そのギターをサンプルに東京、大阪、九州に営業に出かけ、
生産できない程の受注を受けます。
大量に作ったギターですが、しばらくすると不良品として毎日山の様に返品があります。
理由は、「音程が狂っている」ということでした。
氏はその時初めて、ギターには「音階」があることを知り、
東京の音楽学校に「音楽理論」を学びに行きます。
この後の紆余曲折は抱腹絶倒かつ涙無くては語れない物語が続きます。
続きを聞きたいとお思いでしょうから、いずれセミナーをしようかな?と考えています。
待ちきれない人は是非、著書をお読み下さい。
「運を掴む~弱小の会社を世界一にした男の物語~」横内 祐一郎
話をメルマガタイトルに関することに戻します。
上記の紆余曲折の後、フジゲンの作るギターは安い上に良い、ということで
1960年から70年代にかけてギター少年だったら誰もが知っている
グレコの下請けとして、ギブソン、フェンダー、マーチン、エピフォンなどの
コピーギターを作っていました。
かつての日本はコピーは当たり前というかオリジナルデザインは売れず
コピーでないと売れない時代でしたから、商標権など無視状態です。
ところが、このコピー製品のできが良かったものですから、
世界的なトップブランドの日本国内の売上不振につながり、
商標侵害等で訴えられたり、クレームを付けられます。
ついにフェンダー社とマーチン社がそれぞれフジゲンに乗り込んで来ます。
訴訟とたっぷりの苦情を用意した彼らはフジゲンの生産工程、
職人達の姿勢、いろんなモノの管理、徹底した整理整頓などを
見て、2社共に同じ様な事を口にします。
「我が社の技術顧問になってください」
フェンダー社はフジゲンに自社工場を視察し、現場指導をして欲しいと依頼します。
フジゲンを訪れたフェンダー社のコンサルタントは
「フェンダーとフジゲンを比較すると、トータルではフジゲンが勝り、
学ぶところがたくさんある。
アメリカの会社は価値をお金に置くが、フジゲンは人間においている。
このフィロソフィにアメリカの企業は勝てない。
企業経営において、フジゲンはフェンダーの比ではない。」
とまで言いました。
この後、フェンダー社は技術提携だけでなく、フェンダーjapan、スクワイアという
エントリーから中級モデルのブランドの製造をフジゲンに委託することになります。
マーチン社も同様で、自社の技術者にフジゲンの研修を受けさせたい、となります。
マーチン社が工場を訪れた際には次の言葉を残しています。
「この会社は世界一の会社です。
いいギターを作ろうと情熱と魅力に溢れています。
是非とも私どもの会社との合併を考えてくれませんか?」
偽造品問題で訴訟を起こしていたギブソン社は
「世界一を誇っていた我が社の地位がフジゲンによって危なくなっている。
品質においてはすでに負けている。その秘密を知りたいので教えて欲しい」
と訴訟を取り下げて工場見学にやって来ます。
見学後に
「フジゲンが伸びている理由は個人個人の成長と
会社という集団の繁栄を直結させているからですね。
アメリカの会社はフジゲンに勝てない気がします。」
と言っています。
その後、『オービル byギブソン』というセカンドブランドを
フジゲンに作らせています。
傘下に入れていたエピフォンもフジゲンに作らせています。
更に、日本市場向けのギブソンの「検品」もフジゲンが行っています。
如何ですか?
訴訟を受けたコピーブランドが本家に頭を下げられ、師事されたのです。
あり得ない話でしょ。
今なら、トヨタとホンダが中国の自動車メーカーに同様のことをするのと同じです。
こんな素晴らしい会社が松本にあるのです。
この物語を知っているギター好きなら、フジゲンこそベストですよね~
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【第402号】 大人になっても脳細胞を増やせる方法
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【第345号】 三つ子の魂百まで
https://km.kando-m.jp/news/mm345/
で書きましたが、神経細胞は三歳までに80%が形成され、
成人を迎えると徐々に死滅していきます。
ですが、脳細胞の内、「海馬」だけは大人になっても増やすことができます。
イギリスのエレノア・マグワイアという神経学者が
ロンドンのタクシードライバーを対象に調査をしました。
ロンドンのタクシードライバーになるためには、
複雑なロンドンの地理を覚えるために、
世界一と言われる試験に合格しないとなりません。
試験の内容は本当に凄いですよ。
ご興味のある方はこちらをご覧下さい。
https://gigazine.net/news/20141112-knowledge-of-london/
こちらにも書かれていますが、
世界一の試験に合格するために勉強をしたタクシードライバーは
記憶を司る海馬の神経細胞の数が一般人に比べて多い上、
大きいことが判明しました。
勤続30年のドライバーは一般人よりも3%も大きくなったそうです。
本メルマガの読者もロンドンのタクシードライバーにならなくても
脳細胞を増やし、記憶力を向上させることができます。
更に、海馬を鍛えるとストレス耐性も向上しますし、やる気も出てきます。
海馬を鍛えるのは、1日30分程度の有酸素運動が適しています。
ランニング、ウォーキング、スクワット、もも上げ、ラジオ体操など
が有酸素運動として良いでしょう。
1年で2~3%は拡大した事例が見られます。
その他、朝日を浴びる、森林浴をする、よく眠る、旅行などの気分転換、
食事、ゲームなどの非現実体験も良いようです。
バス釣りも良さそうです。
逆に、ストレス、タバコは海馬を小さくして行きます。
ストレスを感じるからタバコを吸うという図式は
認知症への道をまっしぐらに歩いていることになります。
■読者の声
毎日、たくさんの感想を戴いています。その一部をご紹介します。
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毎回メルマガを楽しく読ませていただいております。
今回第180号の、島津義弘公の“薩摩の教え” 大変興味深く
読ませていただきました。
実は6月に大学での「リスク論」講義の中で、薩摩の教えを
引用するつもりおります。
最近の日本人学生は、志が低く挑戦する勇気を持った人材が
少ないと思います。外国人材の方が志が高いように感じております。
このため、これからの若者は、失敗を恐れずリスクに向かって挑戦
する事がリスクマネジメントにつながることを伝えるつもりです。
出来れば、プロジェクトXのように失敗を恐れずチャレンジする
人材が生まれることを期待しております。
これからもメルマガ楽しみにしております。
今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます。
(元上場企業、現国立大学講師 I様)
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いつもありがとうございます。
モータースポーツ好きとしても、
楽しく読ませてもらってます。
このメルマガのロータスの話、面白く分かりやすいですね。
また、どこかでネタとして使わせてください♪
取り急ぎ、素敵なメールのお礼まで
(経営コンサルタント S様)
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いつもありがとうございます。
メルマガ【ファンをつくる】の中で
自分の主張すべきことは主張し、正しい姿というものがビシッと先方に入る。
この文面は心にとまります。いろいろな意味で。
やはり、ブレないこと、見本となる姿があると、その人についていきたくなるのだと思います。
その人が言うなら間違いはないのかなという気持ちになるような気がします。
この文面でハッとするのは、主張が的を外れていては元も子もないのですが、その点を気にせず発言してしまうことがあるかもと反省してしまいます。
ファンを作りたい、好かれたいと思い、相手に合わせるような行動は、きっと惹かれることはないのではないかと思います。その人の言動で自分を思っていること、ということが伝われば自然とファンがついて、好かれているのだろうなと感じます。
私もそういう人になりたいと感じます。ブレずに、きちんと行動することです。
ラッキーなことに、弊社には見本となる方がいるような気がします。
(所長 N様)
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いつもありがとうございます。
【営業会議と体口心】の感想です。
「自分がすべきことをやらなかったという残念な報告」という言葉がありました。
これは会議で報告しても何の意味のなさない無駄な時間となります。
また自分で置き換えても、その報告をする側の時の時間、その報告を受ける側の時の叱責をする時の時間どちらも無駄な時間で、報告をする側も気が重く、何も得ません。指摘を受けて次に繋げよう、成長しようとなっても、はじめからしていれば問題の無い事。その問題の無い事に付き合わされる側にもとても迷惑を掛けてしまいます。
自分がすべきことをやらなかった、という報告を聞いたときに、その「心のあり方(意業)」を問わないと改善されません。
管理職がそこに突っ込めていません。とありました。
根本から変えないと、またいつか同じ事になる、例えば会議などでも足利さんが居てると居てないでは大きく違います。
管理職のメンバーが、管理職の役割、管理職の在り方を理解していないと、いつまでも成長しません。
「心のあり方(意業)」までを叱責できる自分の視座、または知識を磨かないと、日頃の関わり等での成長を望めません。
管理職を集めたミーティングを行います。共有が必要です。
(工場長 S様)
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【第357号】 「望む結果を出す」の感想です。
正に今です。今までのやり方では正しい結果を出せていないのは、プロセスが正しくないことの表れです。
右脳に頼ったものではなく、左脳を使った正しい計画を立てて、妥協無く実行する。
これを当たり前のように馬鹿みたいにちゃんとやるABCをすればできます。
林先生ではないですが、「いつやるの?」「今しかないでしょ!」
できる事を計画にするではなく、すべきことを計画にする。
言い訳ゼロで、退路を断って甘えを排除して少数精鋭でやり抜きます。
(製造業 K社長)
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